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『地震と火山の日本を生きのびる知恵』 鎌田浩毅さんのお話 [本]

地球科学者の鎌田浩毅さんが面白い!
自称【科学の伝道師】。京都大学の講義は数百人を集める人気なんだそう。
モットーは”面白くて役に立つ”なんだとか。人気もうなづけます。

著書多数!注目の話題 『地震と火山の日本を生きのびる知恵』 
についてのお話を整理がてらザックリ文字に起こしてみることに。

周知の話題だけど、かみくだき方がいいんです。
特に後半の生き延びる為の【長尺の根】【ブリコラージュ】というキーワードが素敵です。
まさに玄侑 宗久和尚のいう【無常という力―「方丈記」に学ぶ心の在り方】の科学版。
自然科学を知るからこそ”想定”と”絶対に”甘んじきらないんですね。
では、行きます。


地震と火山の日本を生きのびる知恵




◆どうしてこの本を書いたのですか?
 3.11後に国土が地球の動きに入っちゃった=岩盤が変動域になっちゃったんですね。1000年ぶりの、それより大きいのが起こっちゃったから今までの想定はリセット。そういうなかで生き延びなきゃいけないから、知恵が必要だなという意味で書いたんですね。


◆余震の可能性は?
 宮城県の沖合で、南北500km東西200kmのとんでもない地域の岩石が割れちゃった。余震はこの地域の割れていないところが割れて10年起こる。だいたい一年半後、マグニチュード1落としながら起きる。これからM8が起きても何ら不思議はないというのが地球科学の考え方。地盤沈下しているところに5m級の津波が来ると壊滅的・・・


◆海以外の陸地では?
 内陸でも陸地が5m広がって割れているから直下型地震が起こる。東北関東に阪神淡路級の震災が起きても何ら不思議はない状態に。東京でM7が起こりうる。311以降、新たに加わった事件なんですね。誘発地震? 陸地が引っ張られて起こるから誘発地震って言葉でもいいですね。


◆東海地震、南海地震は?
 そろそろ【満期】がきてるんですね。満期というのは銀行で・・・(知ってるわ)
 地震だからおろしたくないんだけど100年くらいで地下でエネルギーがたまって満期が来る。東海、南海、東南海と3つの地震が2030年代に起きるだろうと我々地球科学者は全員考えている。東日本大震災と関係ないんだけど、時期的に重なってきちゃった。ざっと100年に一回そういうのが起きてきたんですよ。1944年とかね、次に来るのが2030年くらいですね。

 もう一個非常に困ったことにね。紀伊半島沖の南海地震、東海、東南海地震は3回に1回一度に起きるんですよ。これ≪三連動地震≫というんです。300年に一回くらいで。歴史をみると1707年に宝永地震が三連動地震。運悪く次が三連動地震の順番なんですね。


◆怖いことばっかりなんですけど逃げ場は・・・
 どこで起きてもおかしくないから、日本にはないですね。時期が特定できるのは三連動地震しかないんですよ。これについては起きると思って準備して起きなかったらラッキーくらいに思ってもらいたいですね。


◆予知ってできるの
 研究所では電磁波との関連などの論文の書けるような研究は進んでるんだけど、実用的な予知は無理です。歴史地震っていって古文書を見て、一応2030年代までは割り出したんだけど何月何日までは言えないですよ。311は1000年ぶりだから予測しにくかったけど、再連動地震が2030年代って割り出せるのはすごく画期的な成果なの。それだけは使って準備して下さい。被害規模はざっと10倍。東北は日本のGDPの3~4%だけど今度は太平洋ベルト地帯。桁違いだからこそこの本を書いたんです。



◆専門ど真ん中の質問ですが、富士山の噴火は起こるの?
 よく聞かれるんだけど、火山学的には100%噴火しますって答えます。ただ、明日とか来年とかは言えないのですが、マグマが動いているんです。スタンバイしている状態になっているから私たちはその動きを精密に研究しています、と答えています。


◆311の影響は?
 あったんですね~。315に富士山に大きな地震が起きたんですよ。マグマだまりのすぐ上ですね。岩石を溶かすとマグマになるんですけどね。地下20kmくらいのところに溜まっているんですね。それがでてくると噴火なんですね。マグマだまりは溶けた岩石を入れた袋なんですけどね。地震でその天井のところにヒビが入っちゃったの。僕たちはひょっとして噴火するかも、と肝を冷やしました。その後、落ち着いたからよかったんですけどね。


◆噴火の予知はできるの?

幸い火山の予知はできるんです。火山っていうのはね、マグマがあがってくるでしょ。マグマは液体で上がってくるとき、通路をバリバリと割って上がってくるのね。その時に小さな地震を起こすんですよ。その地震の位置が、今、20kmでしょ、15kmでしょと浅くなってくるから、時間的な余地ができるんです。ざっと一か月くらいから予測できますね。

 もう一つ、興味深いのはマグマが上がってくると、山が膨れるんですね。1mmの何分の一かだけど、山の傾斜が急になるんですね。非常に精密に測る機械があるから、それを見てわかるんですね。その二つでマグマのあがってくる場所が予知することでできるんです。100個くらい火口があるんだけど過去山頂以外からも出てきてるんですね。
 例えば300年前くらいは南東側に穴を開けて火山灰は江戸まで降ってきたんですね。横浜で10cmくらい江戸で5cmくらいでしたね。火山灰は雪のように融けませんから一か月くらい舞い上がるんですよ。喉、目、大変な被害でした。

 あと火山灰がきて何が困るかというとコンピュータが止まっちゃうんですね。静電気が細かい塵を吸い付けるから火山灰がずっと舞っているとコンピューターの中に溜まっていって突然フリーズするということが起こるんですね。ATMに電車、ライフライン全部止まると大変なことに江戸時代並みの火山灰なら30兆円の損失になっちゃう。


◆火山の数は?
 気象庁が決めるんだけど活火山は110個。311以降、20個の活火山の下で地震が起き始めてびっくりしたですけど。今みたいなことはちょうど過去、2004年12月のスマトラ沖の地震の時にもあって、後から活火山で地震が起き始めて一年後たってから活火山が噴火し始めたことはいくつもあるんですね。歴史的な事実としてあるんですね。誘発噴火というですけど。桜島と霧島連山の新燃岳は注視していかなければいけなくなってますね。

 地震も火山も変動期に入ってしまったというのが正しいです。そういう中でくらしていかなければいけない。生き延びようということなんです。


お先まっくらという感じになっちゃうけど、後半は事実は事実として受け止めて、いかに生きていくかなんですけど、
◆後半のキーワードの【長尺の根】とは?
 
 来年の事をいったら鬼が笑うなんていう生活してますけど、地球科学はね。10年とか100年とかだけではなく、1000年とか時には1億年で物事を語るということをしている。長い尺度、それが長尺。
1千年ぶりの地震が起きても絶滅しないで生きている。変動域でどうやって生き延びるかという知恵が組み込まれているんだろうと考える。火山だと一万年に一回日本列島、灰まみれになるということが起きてる。前回は7300年前。
こんな環境でも、日本民族は生き延びているということに着目してほしい。


◆どうしてこんなところに住んでいるの?と思うんですけど。
 もし、日本は地震や火山がなかったら住むとこないんですよ。つまりね、日本は山国でしょ。地震のおかげで平地ができ、作物が植えられたので必ずしも悪いものじゃないなんですよ。あと水ね。地震の起きる場所は必ず水脈があって湧水がある。ある意味必然的にここにいる。

 一瞬ね、一瞬しのげば後は100年、1000年恵みを享受できるわけですね。つまりこれを地球科学では
【短い災害と長い恵み】っていってるんだけど。
 これ火山もそうです。みんな被害にあうわけですけど、例えば富士山だと300年に一回噴火しているわけですけど、周辺ではミネラルウォーターや温泉。火山灰によって肥沃な土壌が得られて美味しい農産物や乳製品が食べられる。

 日本人は【短い災害と長い恵み】の中で生きてきたのだから、この知恵を持ってこれからもなんとか生きていこうという提案なんですね。欧米の動かない大地に生きてきた民族とは違うんだ。我々は動くからそこに上手に乗りながら生きてきた。日本は動く大地に即応しながら生きていく知恵を持っているはず。
 あと、300年に一度、噴火は一か月前に起こるという地球科学の知識も必要。これは無にはできないと啓発活動をしているんです。


◆ほかに心構えは?
 あと、変動をマイナスにとらえない。変化こそ命を長らえるコツ。日本人はどこかそうとらえてるはずでは。今一度思い出してほしい。

 想定外は科学の世界では当たり前。ニュートンの物理学も否定されたのではなくてアインシュタインによって進化した。アインシュタインの理論が覆されるかも・・・という話題でわくわくしている科学者は多いはずです。(キラキラ) 想定外が進歩を生み出す。ごく普通としてプラスととらえたい。マイナスととらえないで自然は全て想定外が当たり前だと思っていれば、苦しくない。想定外が標準だったら何も恐れることはない。人生もそう。

【想定外を上手に乗り越える、うろたえない、楽しむ。臨機応変にしなやかに生きる。】
 それが日本民族が生き延びてきた知恵だと思う。先祖から受け継いできた知恵。
全てがかっちり決まっているわけではない。しなやかになれば、プラスに置き換えられるんじゃないか。


◆本にあるレヴィ=ストロースのブリコラージュの発想というのもそう?
 そう、未開の人たちがどうやって暮らしているか、というのを見たときに、椅子がいるといったときにありあわせのものでなんとかする。これがそのすごいやり方。日本人ももともと持っていた。あれがないこれがないではなくて、臨機応変にあれができる、これができる。これが減らせる。エコの思想にもつながる。


◆電力なくなったらどうするんだ~といろんなところでall or nothing的な考えになっちゃってるけど。 そう、生活が便利になっちゃって、みんな忘れ去ってる。
 レヴィ=ストロースも言ってるけど。未開国では全部活きてる。全然劣っていない。彼らの方が活き活きといい生活をしている。もつとブリコラージュの生き方をすべきじゃないかってのがレヴィ=ストロースの思想だったんですよね。その思想は今まさに日本人に必要なのはこのブリコラージュだと思うんですよ。

 そして、ふたつの”じりつ”が大事。科学に全部頼らない。自分で立つ。自分で律する。そのうえで科学を存分に使ってください。と言いたい。こういっちゃなんだけど、国も自治体もあてにならない。でも頑張ってたんですみんな。でも全体に頼られちゃったらもたないんです。ブリコラージュも自立でしょ。


◆学生の変化は?
 話すうちに当事者感覚が出てきましたね。2030年は自分たちが何とかしなくちゃいけないという自覚。


◆視座は?
 311以降、10年間話し続けてきて間違ってなかったと思えた。本も売れて必要だと思われている実感も出てきている。ただ、僕だけでは伝えきれない。311以降、変動期に必要な知識や知恵をわかりやすく伝えられる人がいないと、生き延びられないと思うから、誰か手をあげてくれないかなと思っています。科学の伝道師募集中です(笑)




******************
 だそうです。どなたか~。
 日本は【地学】離れって言われているから余計に貴重な方だと思われますね。専門家なのに専門用語の中に入り込まないし、何より科学が好きなんだな~という語り口で、【宇宙は本当にひとつなのか】の著者、村上斉さんと同じものを感じてしまいました。

 地震の話について詳しくはここかな。
http://webdacapo.magazineworld.jp/top/feature/84580/


 あと、【短い災害と長い恵み】の部分ではこんなことも思いました。
 ~原発が爆発しても一瞬がまんすれば、資本主義の土壌では長く恵みが享受できる~
 こんな右上がりな発想も、日本人の遺伝子に組み込まれていたのかもしれないので、原発推進システムの稼働も自然な発想なのかもですね。地震国なのに、地震国だから(´Д` )   そもそも、先の大戦も同じかな。アメリカともに経済的に発展したので、まさに一瞬我慢すれば、させれば経済的な長い恵み、という成功体験も根深そうです。降ってくるものは後々役に立つ火山灰ではなく、培ってきた自然を人間を含めて台無しにするものですが、まぁ、地球規模では人間のいない太古の状態に戻るということにすぎないんでしょうけどね。
地球の記憶が太古に戻したいから人間がそれに動かされているのかもしれませんヽ(´ε`●)ゞ

 その他の著作では 『資源がわかればエネルギー問題が見える : 環境と国益をどう両立させるか』2012
も興味深いです。

資源がわかればエネルギー問題が見える (PHP新書)



 レヴィ=ストロースの話題からもわかるように、『座右の古典 : 賢者の言葉に人生が変わる 』2010 なんて著作も。幅広いから人気が出るのも当然でしょう。

座右の古典 ―賢者の言葉に人生が変わる



 それから、内田樹さんのブログ「En Rich」(沖縄)のロングインタビュー10/5を読んで、日本の誇れるものは自分の身についているのかしら、とモヤリとしてところだったので、まとめたらメンタルに少し活路が。感謝。
http://blog.tatsuru.com/


 ~と思っていたら、NHK【情報LIVEただイマ!】に出演されてたんですね。
「火山学的には富士山は100%爆発する。」というハラハラする話題を、その根拠と3.11以降確実に起こっている地殻変動をわかりやすく解説してたみたいです。(ラストしか見てなかった~。キャスター:ネプチューン原田泰造の神妙な面持ちだけが印象的)
 こんな脅かしを出してショックドクトリンを引き起こそうとしているなんて陰謀説をみかけましたが、この方は地学という地味~な分野で長年培った経験則をわかりやすく公表している科学大好きな人にしか見えませんし、メディアは津波の警告を出し続けられなかったことを内省していますよね。


事実は事実として厳粛に受け止めつつ、
発想をブリコラージュしていきたいものです。




地震と火山の日本を生きのびる知恵

地震と火山の日本を生きのびる知恵

  • 作者: 鎌田浩毅
  • 出版社/メーカー: メディアファクトリー
  • 発売日: 2012/03/02
  • メディア: 単行本

 

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母性社会日本の病理(1976)河合隼雄 [本]

人と勉強について話していると、あれ?と違和感を感じることがあった。
どうも、その人は「やる気になればできるはず・・・」という考えが前提にあるようなので、話したいことが伝わっている気がしない。
なぜだろう、と頭の片隅にとどめておいたら、その回答がこの本に。

「平等主義である母性」と「能力主義である父性」の2つが、国の文化によっておおまかに分類されていて、日本は母性である平等主義。
日本では、「できない」ということは「平等であるはずだから、できない人間は努力が足りない・・・」という考えに直結するというのだ。

ありがとう、すっきりしました。


また、平等だからこそ、その【場】における能力差は差異を感じさせ易く、たやすく人格否定に結びつく。
周りも自身も「できないことを認める」作業がしにくいというのも、自己肯定感の薄い子供たちが多いという実態とうまく符合してくる。

子供達は、「自分はできるのに」と子どもができないことを認めてくれない母やできない自分自身と一生懸命、折り合おうとしている。
日本では劣等意識が習熟度別学習を妨げたりしている。西洋では習熟度での学習は当然の権利! 習熟度別学習をチャンスととらえられるように意識をかえて欲しいところ。


それにしても、この手の内容は何回読んでも意味がつかめたとは言い切れない。父性優位な思考形態などは、言葉の表面でわかったつもりにしかなれないのだろう。奥深い。

その他、印象的な項目を挙げてみよう。
…以降は私的コメント。

●『自我を確立するためには、実際の親殺しや戦争など、おおがかりなイニシエーシェンを必要とする。』
・・・ゲド戦記での親殺し、物語だから必要なのに批判するほうが間違っている。
・・・政治家が徴兵制の復活を繰り返し口にだすのも、戦争を美化するのも、潜在的な理由はここにあるのだろう。受験戦争は大人になる為のイニシエーションを代行しているともいえる。


●『母性という心地よい場所をベースに、唐突に自立に向かう行動を起こしてみたりするが、すぐ元に戻っていく。上がったり下がったりしていて連続性がない。』
・・・これは日本の流行の姿。


●『【場】を重要視するあまり、場から離れると想像が及ばない。』
…発達障害バブルの今、インクルージョンの名のもとに発達障害者が排除されている矛盾※が発生しているという論説があるが、なんとなく納得。


●『【場】の中では序列を必要とする。』
・・・先輩後輩制がそれにあたる。その場のチカラ関係で重要視される能力が容易に変わってくるのも体験で知っている。チカラ(当然、言葉等の暴力も含まれる)ある人間が自分に都合のいい価値観を打ち出すから面白い。


※浜田寿美男:対人関係の苦手な子供をとりだしてソーシャルスキルを磨かせるのがインクルージョン。周囲の教師や支援対象でない子供たちの、支援対象者とのソーシャルスキルは確実に落ちていく。特別支援教育は問題を子供自身の側において一方の向上のみを求めている。


その他まだまだ、日本的な行動の原理が語られていた。〜っと過去形なのは、昔読んだときのメモをアップしているからです。だから、臨場感なくてすみません。
また、読んでみようかな。


〓ayu
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もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら を読んだら [本]


もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら


マネジメントとは
顧客の要求を満足させること。自分も他人も生かしながら。相手を利用することで相手に役割と喜びを与え、自分も後押しされて行く。
で、都立高校が甲子園に行くまでのドラマが展開する。
川島みなみは頑張った。
そこまでのドラマは心地よい。
だけどラストが…。そんなインタビューの回答期待してないよ(笑)

現実は
今年の甲子園優勝高校、沖縄興南高校は
「求められていることと、自分達がやりたいこととを分けて考えよう」
を言い続けて勝った。

親の轢いたレールを走り、誰かの為にしか動けない人には限界が生じると考えられる。

マネジメントによるコントロールは、
人の道具になるのを「目的」とするのではなく
あくまで自分と人を生かす為の「道具」
として捉えないといけないと思う。

さらに
ドラッカー信望者、ユニクロ社長の柳井氏が何かで「顧客の要求こそが正義だ」
と定義付けていることを知った。

それは人間の飽くなき欲望だけに寄り添うことを意味するだろう。

ユニクロに対する、成功への賞賛に相対する、その在り方への疑問が、影の部分
を語るのかもしれない。


資本主義の消費活動は、
未来の倫理より
目先の欲望を優先する。

遺伝子組換植物の結果しかり、明らかに懸念されたことであっても、
欲望を満たす為の
消費活動は止まらない。

人間は「占有」という呪縛に固執する生物で、
過去様々なカタチで環境のバランスを崩してきている。

「顧客」である人間の要求は、身勝手で。利益が欲しい人間は
その身勝手さをいくらでも利用する。


マネジメントは精神活動においても「自己実現」の
理想的ですばらしい「道具」
であることにかわりはない。

けれど、「目的」を誤る危険は多いにありうる。


「人間」としては

「目的」に潰されない力を、
自分で「目的」の倫理を判断できる力を、
「顧客」をより広く定義する力を

マネジメントという「道具」を使って養う必要があるのでは?と思う次第でした。


「人間的な顧客の定義」については、ひとつ前の、福島伸一さんに関するブログに続きます。
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福島伸一さん面白い~ドラッカーのマネジメントにおける、人間的な顧客の定義にあたって [本]

↓ドラッカーのマネジメントにおける、人間的な顧客の定義にあたって、

人間として真の意味での共生、共有を語るとするならば。


動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか



新聞記事にて~

「占有」という呪縛に固執しているのは人間だけだという。
他のほとんどの生物は分を知っていて、活動の半径を変えない。
鳴き合う周波数はこれくらい、と資源を住み分けて禁欲している。
動的平衡を支える為に多種多様になっている。

人間だけは、足るを知るリミッターがなく占有の欲望に追われる。
自分を担保する分子的な基盤がないと不安で仕方ない。だから制度に頼る。
分を知らないから制度に頼るわけだから、分さえ知れば制度から解放される。
少しだけでも占有から共有に戻せたら、
本来の生物の生態系の中に人間を位置づけられる。それがロハスです。
進化とは一定の方向に私達の思考にバイアスをかけているが、
自由への扉も開いている。

それが学びと仕事の意味ではないか。

学びは制度やバイアスから自由になるためにある。

世界の豊かさに気がつこう。




というものだった。実にスッキリ。
忘れかけていた『学び』の意味にも、また近づけた。

しかし、「分を知る」という言葉を思うと、カースト制を始め階級制度は生態系を
模したものであるとも考えてしまう。
貧富の二極化も人間のバイアスとして、より自然なカタチなのかも知れない。

バイアスと制度、世間の「こういうものだ」を盲信し、
カタチに従う事は精神的安定と優越感さえももたらす。
そこから自由になることの意味は様々だ。

人間の在り方の模索は
人間であるからこその使命?

悩めることを恵みと思おう。



↓人間の飽くなき要求、『占有』については、前のブログ『第9地区』に続きます。
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ボトルネック 米沢穂信 [本]

がちゃのダンジョン  映画&本

このミステリーがすごい 2006年版 国内編 第15位 

「ボトルネック」を書いた 米澤穂信(よねざわ・ほのぶ)さん

【内容】

恋人を弔うため東尋坊に来ていた僕は、強い眩暈に襲われ、そのまま崖下へ落ちてしまった。―はずだった。ところが、気づけば見慣れた金沢の街中にいる。不可解な想いを胸に自宅へ戻ると、存在しないはずの「姉」に出迎えられた。どうやらここは、「僕の産まれなかった世界」らしい。

【感想】

「自分が生まれなった世界」で、見えたことは?

自分の存在価値を徐々につきつけられちゃうので、結構キツイです。
この主人公の子は、家庭が幸せでない?からかわいそうですが、辛いこととか、何でも受け入れてるんだけど、周りに働きかけることもしない。
「右から左に受け流す~」的な生き方なんですよね。
それで普通と思っていたわけで、そうやって自分の立ち位置を維持していた。
ところが、比較できない筈の自分と、同等の位置にいる別世界の別人物に会ってしまう。
そこには自分ではなくて、元気で明るい「姉」がいた。



著者の米澤さんの対談インタビューによると
「思春期における全能感の裏返しとしての」 「無能感の化け物」を書きたかった
とのことです。
徹底的に不要な自分を突きつけられるのも、いいかもしれない。
後味よくないし、お気楽なエンターテイメントではないので、心の弱っている時にはオススメできないかな。
教訓めいた事はひとこともないのに、グサッと一突き、えぐってくるような一冊でした。
でも、それこそ、この本の価値なんでしょうね。
若い時によんでたら、きっともっと衝撃をウケてたんじゃないかな。
もしかしたら、嫌いな一冊になっていたかも。
今は、親の立場なので、この子の親たちに腹立たしい気がしてます。


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幸福論~勝間和代と香山リカ [本]

日常生きて、刺激を受けると・・・
今のままでよいのか、という不安と焦りで潰されそうになる時がある。


唯、足るを知る…。
刺激に対して平静を保つ為に、こんな「禅」の言葉かなんかで自分を諌めようよ。

見栄で生活を大きくすると、それをキープする為に労力を削がれて本末転倒にな
るよね。車や家のローンじゃないけどさ。大きくなることに価値求めなくていいよ。

という自分と。


いやいや、せっかくの刺激。
背負い込むことが、明日への活力になるのさ。このままではいけない。厳しい時
代、生き残る為に、より良く、大きくなることは、必要なんだよ。その方法がこ
れだ!浮かぶ方法論に身を任せ…

とお尻を叩く自分と。

両極な自分に気がつくものだが、今、その象徴として語られてるのが彼女達。
前者が香山リカさんで
後者が勝間和代さん。

言ってしまえば、内在する母性と父性。
受け入れと共感の母性と、突き放しながら上昇を促す父性。

どちらかに偏ることにいいも悪いもなく、どちらも危険性を孕み、どちらも本能的で必要な要素。
私などは体調とホルモン状態で、毎月シーソーのようにガタンガタンとバランスを取り合っているものだ。

ただ、女性が父性に傾くのは不自然…とはされている。
勝間和代さんの意図はともかく、香山リカさんは心理学的違和感から、彼女を啓蒙家の象徴にしたんだろな。

また、評価に追われ、自己肯定感が希薄になりがちな現代の日本人。
香山リカさんは、その病理に対面し、心を痛め続けているからこそ、その父性を
否定してみせるのかもしれない。


・・・と、そこに活字が飛び込む。
「しがみつかない生き方」の書評者は綴る。

両者、『幻想』だからこそベストセラーになるのだ、だって。なんかスッキリ。


勝間和代さんも著述で「幸福」になる為には、
『苦手なことはしないで、得意なことを活かせばいい』 としている。
彼女もパーティーは苦手で努力はしているのだがキツイんだとか。
ホント万能でなくていいよ~。
ま~得意な事うまく活かせてる余裕が、そう言わせてる部分もあるんだろうけどね。


今日は子どもにややこしい証明問題をやらせます。 
いやだ、面倒くさい、という気持ちを〈克服しようよ〉と持ちかける自分がいる。
我慢しないと、出来ないよ。やらせる方も 根気根気。 はふぅ・・・です。

プリンセス・トヨトミ 万城目 学 [本]


プリンセス・トヨトミ


風邪?が治らず、息苦しい。そんな時は、読書!
庭の片付けはもう、後回し。人にも疲れた。
図書の先生おススメ。
鴨川にも笑えたけど、こちらは格別。

いや~、面白かった。
設定が壮大でバカバカしい(下らない)だけかと思いきや、存在理由にホロリ。
終章も小気味よい。
国家的なんだけど、実はドメスティック。
西と東と。家族と。国家と。そして男と女・・・のお話でした。

その時までサヨナラ [本]


その時までサヨナラ

大手出版社に勤める森悟は、すべてを犠牲にして仕事に打ち込んできた。妻子とは別居し、離婚を待つばかりだった悟のもとに、突如舞い込んだ列車事故の知らせ。妻は亡くなり、一人息子である裕太は奇跡的に無傷ではあったが、心に大きな傷を負ってしまう。自分になつこうとせず、仕事の邪魔になるとしか思えない悟は、裕太を義理の両親に預けようとする。ところが、妻の親友、宮前春子が現れ、事態は思わぬ展開を見せはじめた。


中学生の好きなグロ系、山田悠介の著書ですが、これはいいのよ~、と薦められた一冊。
最近出版のはいただけない題名!〈自殺プロデュース〉とはっ、全く~、と文句云うおばさん全開で読んだたのだけど・・・泣けました。〈オール〉も楽しかったし、こういう分類のももっと書いて欲しいわ。

「その時までサヨナラ」 その時は・・・

文体は星新一みたいで、ああだった、こうだった。と淡々と書き連ねているだけなのに、子どもの裕太君の嬉しそうな顔がパア~と浮かんでくる。
同時期に読んでる漫画、FLATに出てくる超忍耐児、秋君の(*^_^*)になっちゃってるけど・・・。

flat (1) (BLADE COMICS)





switch 13 (ガンガンファンタジーコミックス)

こちらのラストのキーワードも「今はさようなら」だったのに。
・・・作者名が書かれ、もう終わったニオイを漂わせといて~~
やられました。桜の下でのヒトコマに(泣
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武士道シックスティーン 誉田哲也 [本]


武士道シックスティーン

昨日読んだ本の主人公が、奇しくも宮本武蔵オタクだったという・・・昨日のブログ記事から繋がってる~。こういうことは嬉しいもんですね。

バガボンド同様、勝ち負けに対して深い考察あり。
ネタばれごメ~ン。白一本!

剣道もの。武蔵オタクの磯山香織は勝ち負けにこだわる全中2位の実力者。剣道を志すものは師以外は敵。攻撃的で喧嘩腰だから相手を疲弊させている不器用な女子高生。
もう一人の主人公、甲本(西荻)早苗は日本舞踊がないから、剣道を始めただけ。美しく動け、日々向上できれば良いので、勝ち負けにこだわらない。そんな正反対の二人が出会って、甲本が磯山を負かしたものだから~磯山は勝つことに囚われて・・・。
でも甲本はなかなか土俵に上がってこない。
本気でない彼女を負かしても、負けた気持ちだけが大きくなっていく。

疲れ果てた磯山に、たつじいは言う。

「勝ち負けに拘るってのは、相手に勝って喜ぶってことだろう。
自分がある時点で優れていた。そのことを確認して、安心するってことだろう。

つまり比較対象が他人、ってわけだ。
対して、早苗ちゃんの考え方はどうか。・・・習ったことができるようになる。前より構えがよくなる。それは何を比較対象にしているかっていうと、過去の自分ってことに・・・(略)

ようは両方とも、今の自分と何かを比べて、その比較対象より優れていたらいい、劣っていたら駄目と、そういう判断をしていることになる。(略)それが悪いといっているんじゃないよ。ただ、それが全てじゃ、大切なものをみうしなっちまうんじゃないか。」

兄は言う。
恨んでるのは負けたからじゃなくて、
父さんがあいつを褒めたからじゃないのか。

会社を倒産させられて蒸発していた早苗の父も言う。
「負ける不安はいつだってある。(略)・・・でもね、お父さんは一つだけ、それに打ち勝つ方法を、見つけたんだ。」
「それが好きだっていう気持ちを自分の中に確かめるんだよ。その好きだって気持ちと不安を天秤にかけるんだ。(略)好きだって気持ちが重たかったら・・・やるしかないんだよ。(略)誰かに先を越されたら、次のを見つければいい。」

そして、磯山は壁にぶち当たったからこそ、思い出す。(『バクマン。』でもそうだった(笑。)
剣道が好きだ、と。
自分を捉えてきた武蔵の本も年寄りのだいたいが60歳になって書き出す自伝記とは違う、好きだから残したかった本なんだ。

磯山は早苗に勝負を挑み、早苗も向かい合う覚悟を決める。
お互いがお互いの有りようを認め、力を高めあっていくという展開でハッピーエンド。
すっきりした。売れてるわけだわ。

シリーズでまだまだセブンティーン、エイティーンが待っている。楽しみだ~。


でも、水を差すようだけど、好きって気持ちも、過去の自分や相手と比較して手応えがあると手っ取り早く芽生えるもの、私の場合。好きって気持ちを維持するのもしんどい作業だと想ったり。プライド無視派、好きって気持ちを壊すのが好きな人もいるし~。覚めててごメーン。
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武士道シックスティーン [本]


武士道シックスティーン


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黄色い目の魚 [本]


黄色い目の魚


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スリースターズ [本]


スリースターズ


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斜陽 太宰治 [本]



斜陽 (新潮文庫)


なんていうか、青年期は誰でも太宰にかぶれ、それを隠したがると言われているが、
やっぱり、本当に恥ずかしい小説。

甘えまで包み隠さず、心にある恥ずかしい部分のひだというひだを、うまくさらけだしているものだから、こちらの甘えた部分まで丸裸にされているような感覚に陥る。
しかも、その裸は太宰の筆によって、見事な退廃の美に構成されているものだから、心地よくなるという寸法?


『斜陽』 貴族に産まれ、生活から切り離れている生き方が身についてる為に、人と交われず、貴族とも交われない悲しさが漂う。今まで頼ってきたものが滅びてこそ、新しい場所に向かえるというモチーフが、もの悲しい。
主人公は結局、愛する人の子を孕んでシングルマザーになるという話で、なんだか美しく語られているらしいけれど。そんな美しいもの?恋という、こころの動きに寄りかかって足がかりにし、今までをリセット⇒ステップアップしようと利用したんでしょ。向こうは遊びでなんとも思ってない様子なのに、やっぱり私の事好きだからでしょ~などという描写は、気持ちが悪い。そして、クセになる。そういう身勝手な一人称の物語が太宰の小説なんじゃないのかしら。純文学の極み?!
リズミカルな文体でラストに流れ込んでいくが、最後の一文にやられた。
 あまりに悲しく滑稽

一人称でよくぞここまで、自分の為の物語を・・・という 『向日葵の咲かない夏』
流麗な文体、活路がありそうな事件があるのに、最後も上滑りな道化でいるだけ・・・という 『野ブタをプロデュース』と同様な読後感。



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向日葵の咲かない夏 道尾 秀介 [本]


向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)



文庫化で予約を入れたところ、単行本よりも早く入手できることに、図書館はありがたい。
新聞の紹介文の[好き嫌いが分かれる小説。でも私は好き・・・]という箇所にくすぐられて借りてみた。

注*ネタばれありです。

販売店紹介文**夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れました。きい、きい。妙な音が聞こえます。S君は首を吊って死んでいたのです。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまいます。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れました。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめます。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休みです。


↑引用してなんだけど、こんなあかるげに紹介できる話じゃないよぉ(笑)
ミステリ部門と思いきや、オカルト要素も含んでいて・・・と思いきや、実はもっと陰惨な背景が隠されていた。
前出の『僕の愛したゴウスト』といい、似たようなオチばっかり。
もっと、後味が悪いや。
死体がゴロゴロするので、娘には読ませなかったけど、読ませないでよかった。
・・・引きずり込まれる暗さだから。

読み終えた直後は、何これ???
謎が謎をよぶ展開。不思議な登場人物を張り巡らせておいて、幻想オチ。
keyになりそうだった、あれも?あれも?
巧みな文章や展開に素直に引き込まれたのに、パッと綱を外された感覚。
巧妙にだまされた。が、爽快さはない。
だからこそ、印象が残るともいえるのかな。


少年期の罪悪感が生み出す自分の為の物語。
罪が重いほどに、環境が悲惨だからこそ、広がっていく自分の世界。

残されたものは、自分の物語に気持ちをゆだねるしかなかった閉そく感への慕情だった。
強烈。悲しすぎる。

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ぼくが愛したゴウスト 打海 文三 [本]


ぼくが愛したゴウスト (中公文庫)

~初めて一人でコンサートに出かけた夜から、11歳の翔太は周囲に違和感をおぼえる。人間にないはずのものがあり、あるべきものがない「こちら側の世界」の実相が、次第に立ち上がる。家族の愛なしに生き残ることができない少年は不条理に適応しながらたたかい続ける。
完璧ネタばれ。





なんの先入観念もないまま読み進めていたので、展開にびっくり。
ミステリ?パラレルワールドが出てきたからSF?と思ったら認識論?
ラストは夢オチかよ~といってしまえば元も子もないのだけど。
収まりのつかない読後感に何度も意味を考えさせられる。
展開に賛否両論あるみたいだけど、
自分を認識するものの揺らぎ、がテーマだと考えると
この展開が完璧だと思えてる。


もともと、生きている実感は、
周囲の人間との関係性をよりどころにしたり、
身体に感じることで得ようとしたり、
あやふやなものだけど、
この話はその不安感が、章を重ねるごとに大きくなっていく。

まず、パラレルワールドに迷い込んだという確信。
自分以外の体臭は腐卵臭という孤独感。

次に、排除され隔離されるとという特殊な環境に置かれ、冒険ものの様相を帯びてきて、
いつか現実世界に戻れるのかも、という期待感を抱かせたりする。

そして、自分以外は「心」がない。感情は自動的に出力されているだけということに気がつく。
感情の出方は矛盾がないだけに彼は混乱するが、パラレルワールドにリンクしているから、と説明される。
・・・信じていいハズの関係性もここで、彼らを演技している周囲として認識され、揺らいでくる。

でも、愛を受けることで、もう、大丈夫だと言って見せ、日常を生きていく。
しかしこれは全て、電車に轢かれた自分の脳内が作り上げた世界ではないか、という疑念が渦巻く。

それでも、更なる段階の愛を受けることで、もう、大丈夫だと言って見せ、日常を生きていく。
身体で感じることを拠り所にしながら・・・


想像しただけで怖いよ。文中、断定はしていないけれど、
死んだ瞬間、走馬灯のように過去を見る様に、彼は未来を見、
確実に年月を重ねて成長して、関係性の中に生き続けていく状態のようだ。

心がないが感情の出力には矛盾がないという周囲は、夢の中の登場人物の在り方にも重なってくる。

腐卵臭は腐乱臭・・・。
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母性社会日本の病理 (1976年)  河合 隼雄 [本]


母性社会日本の病理 (講談社プラスアルファ文庫)

人と勉強について話していると、あれ?と違和感を感じることがあった。
どうも、やる気になればできるはず・・・という考えが前提にあるようなので、話したいことが伝わっている気がしない。
なぜだろう、と頭の片隅にとどめておいたら、その回答がこの本に。

平等主義である母性と能力主義である父性。日本は母性である平等主義。
平等であるはずだから、できない人間は努力が足りない・・・という考えに直結するというのだ。
ありがとう、すっきりしました。

また、平等だからこそ、その【場】における能力差は差異を感じさせ易く、たやすく人格否定に結びつく。
周りも自身もできないことを認めるという作業がしにくいというのも、自己肯定感の薄い子供たちの実態に直結する。
そういう意味でヘキサゴンのおバカタレントも必要なんだろなと。テレビでは歌などの能力、容姿、ギャグセンがその【場】の能力なので、そちらに置き換えてるだけといえばそれだけなんだけど。

私は習熟度別の基礎コースを担当しているので、たまに気持ちが苦しくなってしまう。
できないことを認めてくれない母(父親選ばなきゃです(笑))や自分自身と一生懸命、折り合おうとしている。
西洋では習熟度での学習は当然の権利! チャンスととらえられるように要対応だわ。


この手の内容は何回読んでも意味がつかめたとは言い切れないハズ。奥深いなぁ。

●自我の確立のために、実際の親殺しなどおおがかりなイニシエーシェンを必要とする。
・・・ゲド戦記での親殺し、物語だから必要なのに! 批判するほうが間違っている。
・・・政治家が徴兵制など、戦争を美化する潜在的な原因はここにあるのだろう。

●母性という快さをベースに、上がったり下がったりで連続性がない。
・・・これは日本の流行の姿。だし、自分自身にもつながる。

●【場】を重要視するあまり、場から居なくなると想像が及ばない。
・・・これは今の特別支援の在り方は日本では難しいということに、直結する。
発達障害バブル(石川憲彦)で、インクルージョンの名のもとに排除されている矛盾*
障害を持っていても、日本的なダイナミズムの中に我が子を置きたい・・・と言う友の気持ちに納得できた。
今、校内で交流はしてはいるけど、むずかしそう。
学校内での能力区分が数学だけだけど、そうあるべきなんだろな。塾じゃあるまいし。
私立は行かせなくて正解。行けないけど。

●【場】の中では序列を必要とする。
・・・先輩後輩とか。今にして思えば独特~。
その場のチカラ関係で、重要視される能力が容易に変わってくるのも体験で知っている。
チカラ?(当然、言葉等の暴力も含まれる)ある人間が自分に都合のいい価値観を打ち出すから面白い。
この手のことには冷めていて、だからナンダロウと思いながらも演技する。

*浜田寿美男 著書より 対人関係で苦手な子供をとりだして、ソーシャルスキルを磨かせるが、周囲の教師や支援対象でない子供たちの、支援対象者とのソーシャルスキルと確実に落ちていく。特別支援教育は問題を子供自身の側において一方の向上のみを求めている。
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母性社会日本の病理 (1976年)  河合 隼雄 [本]


母性社会日本の病理 (講談社プラスアルファ文庫)

人と勉強について話していると、あれ?と違和感を感じることがあった。
どうも、その人は「やる気になればできるはず・・・」という考えが前提にあるようなので、話したいことが伝わっている気がしない。
なぜだろう、と頭の片隅にとどめておいたら、その回答がこの本に。

「平等主義である母性」と「能力主義である父性」の2つが、国の文化によっておおまかに分類されていて、日本は母性である平等主義。
日本では、「できない」ということは「平等であるはずだから、できない人間は努力が足りない・・・」という考えに直結するというのだ。

ありがとう、すっきりしました。


また、平等だからこそ、その【場】における能力差は差異を感じさせ易く、たやすく人格否定に結びつく。
周りも自身も「できないことを認める」作業がしにくいというのも、自己肯定感の薄い子供たちが多いという実態とうまく符合してくる。
そういう意味でヘキサゴンのおバカタレントも必要なんだろなと。テレビでは歌などの能力、容姿、ギャグセンがその【場】の能力なので、学力で勝負してるわけじゃない、といえばそれだけなんだけど。

私は習熟度別の基礎コースを担当しているので、たまに気持ちが苦しくなってしまう。
自分はできるのに、と、子どもができないことを認めてくれない母(父親選ばなきゃです(笑))やできない自分自身と一生懸命、折り合おうとしている。
西洋では習熟度での学習は当然の権利! チャンスととらえられるように意識をかえて欲しいところ。


それにしても、この手の内容は何回読んでも意味がつかめたとは言い切れない。父性優位な思考形態などは、言葉の表面でわかったつもりにしかなれないのだろう。奥深いなぁ。
印象的な項目を挙げてみよう。

●自我を確立するためには、実際の親殺しや戦争など、おおがかりなイニシエーシェンを必要とする。
・・・ゲド戦記での親殺し、物語だから必要なのに! 批判するほうが間違っている。
・・・政治家が徴兵制の復活を繰り返し口にだすのも、戦争を美化するのも、潜在的な理由はここにあるのだろう。受験戦争は大人になる為のイニシエーションを代行しているともいえる。

●母性という心地よい場所をベースに、上がったり下がったりしていて連続性がない。
・・・これは日本の流行の姿。自分自身にもつながる。

●【場】を重要視するあまり、場から居なくなると想像が及ばない。
・・・これは今の特別支援の在り方は日本では難しいということに、直結する。
発達障害バブル(石川憲彦)で、インクルージョンの名のもとに排除されている矛盾*
障害を持っていても、日本的なダイナミズムの中に我が子を置きたい・・・と言う友の気持ちに納得できた。
今、校内で交流はしてはいるけど、むずかしそう。
学校内での能力区分が数学だけだけど、そうあるべきなんだろな。塾じゃあるまいし。
私立は行かせなくて正解。行けないけど。

●【場】の中では序列を必要とする。
・・・先輩後輩とか。今にして思えば独特~。
その場のチカラ関係で、重要視される能力が容易に変わってくるのも体験で知っている。
チカラ?(当然、言葉等の暴力も含まれる)ある人間が自分に都合のいい価値観を打ち出すから面白い。
この手のことには冷めていて、だからナンダロウと思いながらも演技する。

*浜田寿美男 著書より 対人関係で苦手な子供をとりだして、ソーシャルスキルを磨かせるが、周囲の教師や支援対象でない子供たちの、支援対象者とのソーシャルスキルと確実に落ちていく。特別支援教育は問題を子供自身の側において一方の向上のみを求めている。
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犬と私の10の約束 [本]


犬と私の10の約束

犬と私の10の約束

  • 作者: 川口 晴
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/07/28
  • メディア: 単行本


作者はクイール等のプロデューサ
変わり者の母との関わりから話は始まる。子犬を飼いたいあかりだけどダメらしい。そのうち、母が入院。
父が出張するが大丈夫かと聞くある晩子犬が現れる。
母は犬を飼う時は10の約束をしないといけないといい、話し始める。ソックスと名付けられたその犬との生活は、母の亡き後も憩いを与えてくれた。札幌で離れた時、恋人でギタリストの星くんが事故でリハビリが必要になった時…
けれども進路を獣医に決め、大学入学で離れている間…。ソックスはもう10才だった。
もう、泣かせるエピソードが効果的にちりばめられて、泣くしかなくなる。うまいわ!
どうか覚えていて下さい、私がずっとあなたを愛していたことを。
…うわぁ、逆に犬なんか飼えなくなっちゃうよ~
映画化納得
すぐ読めるし、ケータイ小説よりずっと上質。ケータイ~しか読んでない子にも薦められるよ!
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自分をさがそ。 [本]


自分をさがそ。―多様なセクシュアリティを生きる

自分をさがそ。―多様なセクシュアリティを生きる

  • 作者: 杉山 貴士
  • 出版社/メーカー: 新日本出版社
  • 発売日: 2008/06
  • メディア: 単行本


社会的に抑圧された立場と知りつつ、カミングアウトする同性愛の彼ら。前出の美観、流行での武装どころではない、自ら不利な立場でしっかり立とうとする彼らには頭が下がる。
完璧腐女子のランチ友と自己分析をし、『自分の身体感覚と切り離して愛を眺められるから惹かれる』なんて結論になったかな。この本では、『客観的にみていられて「安全」』との表現。なるほど。
日本でのゲイ観の変節も分析されていて興味深い。趣味→異常愛→エイズ→おしゃれ→人権化・・・だそうだ。
倫理観は集団としての利害、もしくは人間を絶やさないための遺伝子が作り出している幻想にすぎない。そう頭では理解しているけど、そのことで孫が見られないとなると話は別だったりするんだろな。私も。勝手なものです。


air

air

  • 作者: 名木田 恵子
  • 出版社/メーカー: 金の星社
  • 発売日: 2003/02
  • メディア: 単行本


携帯小説ほど、すれた表現もないけれど、リアルでスリリングな設定。恋も場面も甘~い。ヒーローも魅力的。
漫画や舞台のセリフみたいだわ、と思ったら、原作は実力者。納得です。
空気が流れてきた。でもすぐにいってしまうだろう・・・と衆介はつぶやく。
いやいや、エアちゃんもあなたに惚れてますってば。
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透きとおった糸をのばして等  ネタばれあり [本]


佐藤さん

佐藤さん

  • 作者: 片川 優子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2004/07/16
  • メディア: 単行本


見える僕は佐藤さんに憑いてるものをいつも気にしている。それだけの関係だったはずがいつしか・・・。状況がわかってニヤニヤしている守護霊、安土さんに助けられながら?佐藤さんの乗り越えるべきトラウマに向き合う。でもそれは、僕のトラウマと向き合うことでもあった。
~いじめっこの話す、いじめた理由が身につまされる。家族と仲良くしているところを見たから。それだけだった。デビュー作。


透きとおった糸をのばして (講談社文庫)

透きとおった糸をのばして (講談社文庫)

  • 作者: 草野 たき
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2006/06/15
  • メディア: 文庫


突然、愛する親友ちなみに無視された香緒。たぶん、ちなみの好きな梨本君が香緒が好きだから。でも、それだけじゃなかった。
中学生らしく、恋愛に対する温度差があるからこその亀裂もある。でもそれだけじゃなく、ちなみはべったりとしっかり者とあがめられることが負担だったと後で告白するのだが、最初からそれを言われても主人公はピンとこなかっただろう。ちなみとの別れを憂う重い時間を過ごし、梨本君にバンドのボーカルを勧められて自信を持ったり、同居することになったいとこ知里と突然元彼を追って上京、居候した知里の友「るう子ちゃん」との関係を共にすることで自分に気が付いていく。
るう子はストーカーのように元彼を追いまわし気が済むまで感情をぶつけ、DLに今の彼女とも一緒に行って傷口を塩を塗りたくり、結婚式の招待状を破り捨て、納得して帰っていく。そんなめちゃくちゃな彼女だが、思い人が結婚したからと思いをぶつけることもなく、逃げるように上京した知里を心配していた。知里とるう子はしばらく疎遠で挨拶もそこそこだったはずなのに、るうこはちゃんと気にしていたから突然来た。そして知里の本質をつかんでいた。それは透きとおった糸でつながっているから、と知里は言う。
だから、ちなみとは元にもどれなくてもこれからも透きとおった糸でつながっているんだろな。ひとりじゃないことを実感して香緒は一歩を踏み出せていく。
漫画みたいに思いをぶつけあってあっけなく解決したり、梨本君と安易にくっついたりしないところがリアルで◎。
透きとおった糸・・・簡単にくくると、縁ですか。そんな言葉じゃつまんないか。


ピンクの神様

ピンクの神様

  • 作者: 魚住 直子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/06/26
  • メディア: 単行本


首なしリカちゃん~仲良くなるなら自分と似たような服の人がいい。加奈子は常々そう意識していた。お金をかけた服の人とも無頓着な人も私には合わない。この経験則を大事に守ってきた。子供を送り迎えのある幼稚園に入学させて人間関係を作るので・・・ところが、娘の友達のお母さんの格好ときたら・・・。
そんな先入観から、話も通らないと決めてかかり、子供を友達から引き離そうとした時、その友達が行方不明に!
子供自分が合わないと思っていたのは、格好を気にしない人が自信たっぷりな人間だからと気がつくまでを丁寧に描いている。

自分にも思い当たるところはあるな。服を気にしない人といるとなんだか楽。こじゃれた人といると刺激になって楽しい。服を得意げに見せびらかす人は疲れる。意識しないことはないかな。
ランチデートに誘ってくれる友達は半分がノーメーク(笑)で世の中に物申す的な意見をきっちり言いたい弁論者。ノーメークは自信がないので頼もしい存在だ。半分がかわいい華やか系の美人さん・・・あっ、みんな弁論者・・・。私の周りでは女同士付き合う上では服装に傾向なし。流行や美観で武装しなくても、通用するということを知っている。自分を持っているのでとても助かる。

ピンクの神様~葵はグループのリーダー。侑里は葵が普通に返事してくれるか不安なだった。侑里の前はまみだった。始まりはいつも月曜の朝。無視された子は慌てふためき、落ち込む。葵はその衝撃を受けた様子を見るのが、鳥肌がたつくらい楽しかった。こんなことを繰り返していたらいつか自分が・・・という不安は全くない。高学年になると、幼い時のまま受け身で生きる子と、世の中には見えないルールがあることに気が付いている子にわかれ、さらに、自分が上に立つためにどう活用すればいいか考える子とルールに気が付きながらも漫然と生きる子に分かれる。
葵の発見したルールは堂々としていれば人はついてくるということだ。といっても、必要な条件はそこそこに整っている顔。服や小物のセンス。流行に精通。男子の前で態度を変えない・・・この条件を全部意識してクリアしていた。
優しい雰囲気は出さない。たまに優しくしたときに効果があるからだ。
無視は長くて一週間くらいのはずが・・・。今回は徹底していた。
理由は侑里が家族と仲良くしているところを見たから・・・。
また、これかよ。そんなとこなんだろね。
中学生を観察していると、ポジションを意識している生徒はまじめに性質が悪い。ポジションの上下をかぎ分けて人で態度を変える。下と認識すると徹底的にたたく。うまくたちまわり言葉も効果的に使うし、観察もするどくて興味深いので、人間関係の出来ているときはかわいく思う。けど、信用は絶対していない。するわけがない。
あと、侑里は他のグループに入ろうとしてもうまくいかない・・・。リアルだ。

みどりの部屋~二人の職場仲間の悪口、陰口にうんざりして、ストレス解消に買った観葉植物が部屋いっぱいになっていく文子。ある日、直接言ったら?と提案したら、今度は自分が標的に。でも外れていた新山さんと話をしたら、とても楽になった。
よかったね。

囚われ人~典子の一日は文房具屋の掃除から始まる。そして、小さな世界に生きているお客の悩みを聴いていく。そして彼女も、小さな世界で嫌悪した母の子にウソをつき死に至らしめたという過去をもっていた。
ひとつひとつは小さいことで、仕事で忙しい人からみたらくだらないみたいなんだけど・・・重なると。と女性客は続ける。
その友達が私の持っているもの真似するんです。別に真似をしてもいいんだけど、彼女の方が社交的だから、ほめられるんです。そういうとき私のを真似て買ったとは絶対言わないんです。私が先に知り合った友達もとってしまうんです。私が紹介した時には興味がない顔をしていたのに、私がいなくなるとその人と仲良くなって、先にお家に遊びに行く。私にことわりもなく。
お願いだから、馬鹿にしないで聞いてほしい。そんな叫びでいっぱいの話。

・・・ひとつひとつの具体例はささいなんだけど。
そうだね。離れた方がいいよ。私もしみじみ思うよ。ほんといるから、そういう失礼な奴。
子供がこんな感じのつきあいの中でがんじがらめにされたら、不登校当たり前だね。
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