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■心理学・教育の名言・格言『こころの子育て』 [本]

~ちょっとメモ置き場~河合隼雄さんは回復されているのでしょうか・・・。

思い通りにならないことこそ
ほんとうにおもしろいことだと思っているんです。

人間のこころの発達は、ある程度は段階的だが、
もっと自由でジグザグに進行するものだ。

子どもにとって親が何かしてくれるというのは、
お金を稼ぐことじゃなくて、一緒にいてくれたとか、
大事なときに“うん”と言ってくれたとか、
そういうことなんです。

だいたい“普通でいい”なんて思うのが、
ほんとうはけしからんです。
子どもがどう思っているのかわからないのに、
普通が幸福なんだから普通になれ、だなんて。

不安ていうのは、他人を巻き込む力が強いんです。
だから、不安の強い人は、なんとなく嫌われることが多い

正しいことを立て続けに言うと、人間は動けなくなるんです。

世の中には下手な子育てはあっても、
どんな子にでもあてはまる“よい子育て”というものはありません。

親が子どもをコントロールできる、と思いすぎているんじゃないでしょうか。
…相手は子どもで、生きている存在なんです。
こちらの思い通りにならないのが生き物というものでしょう。

だいたい子どもというものは、
“親の目が届かないところ”で育っていくんです。

心理療法を受けに来る子どもで、
難しいのは“扱いやすい子でした”という場合です。
ひょっとしたら、子どもは信号を出していたのに親が気づいていなくて、
それで扱いやすいと思っていたのかもしれない。
あるいは、親が気づかないので、
だんだん出さなくなってきたのかもしれないわけです。

子どもが甘えてきたときに、
甘えさせるのはいいんです。
子どもが甘えたいという気持ちを、
受け入れてやっているんだから。
ところが甘やかすというのは、
甘えさせるのと違って、
“なんでもかんでも、親の私にベタベタしてたらよろしい”
という姿勢なんです。

ほめたらつけあがるなんてことはまずありません。
もっと子どもを信用していい。
子どもを信用できないのは、
つまりは自分を信用していないからなんです。

“絆を深める”とぼくが言うときは、絆の糸を長くして、
ずっと深めていくのが理想なんです。
お互いの関係の深いところを、
なるべく遠く、それこそ“無限遠点”にまでもっていく。
その点を介してつながっていれば、
相手がどこか遠くへ行ったって大丈夫。
一番深いところでつながっているわけですから。
…その糸を、短くして強めている人は、
相手をコントロールしているだけです。

依存のない自立は孤立というべきで、
それでは関係が切れてしまっているんです。
自立というのは親と子の間に新しい関係を作ることです。

子どもを“幸福な状態”に置くことによって
親が安心しようとするのは、親の勝手というもので、
子どもの幸せを中心にしていない。
ほんとの幸福とは、
その子が“自分の人生を生きられる”ということなんです。


Q&Aこころの子育て―誕生から思春期までの48章


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コメント 4

じんこ

はやおさんは具合悪かったの?まぁじいやんだからなぁ。
ありがたい言葉満載だね。
週末からなんとも虐待死のニュースが多いことか・・・
どこまで何が通用するのかが分からないよね。
by じんこ (2006-09-25 12:39) 

あゆこ

あまやかしと甘えを受け止める。
この違いの考え方が人によって千差万別なんだろな。
あぁ、子どもが犠牲になる車の事故も続くね。少子化まっしぐら?
by あゆこ (2006-09-26 14:09) 

じんこ

コメントには関係ないんだけど(*^_^*)
重松清の「きよしこ」。自分と重ねて読んだよ。
吃音のもどかしさ、そんな感じなんだよ~と共感。
もう読んだ?
by じんこ (2006-09-29 11:02) 

あゆこ

読んだよ。伝えたいことが上手く言えないから、周囲にとって訳の分からない暴力的な行動もとっちゃうとこ。辛かった。青年期のゲルマだっけ?はいまいち好きじゃなかったな。北風ぴゅうたのとこは胸のすくような感じ。感情移入のさせ方うまいよね。この人。重松のおじじ。
でもさ、文章の才能あるからいいじゃんっ筆談してもってツッコミも大デスタ。ひがみです。はい。
by あゆこ (2006-09-30 11:35) 

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