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楽園のつくりかた  [本]


楽園のつくりかた

内容(「BOOK」データベースより)
エリート中学生の優は、突如ド田舎の学校に転校することになった。一杯勉強して、東大に入り、有名企業に就職する、という将来プランがぐちゃぐちゃだ。しかも、同級生はたったの3人。1.バカ丸出しのサル男。2.いつもマスクの根暗女。3.アイドル並みの美少女(?)。嗚呼、ここは地獄か、楽園か?これぞ直球ど真ん中青春小説!今もっとも注目を集める作家の代表作

主人公は星野優は、
  ぼくの夢はエリートコースまっしぐらに一部上場企業に就職。
  計画をたてるのが好きで、予定通りにならないのがきらいだ。
  家庭の事情ごときで輝く未来を台なしにされちゃたまらない。
といいくさる、偏差値大好き子憎たらしいお子さま。

彼の思いが紡がれていくのだけど、文体がものすごくやわらかいので、
憎たらしさも和らいで、かえっておかしい。
しかし、こんな奴が、田舎に引越、しかも分校に転校したらどうなる??

鼻持ちならない奴が田舎に転校して角がとれてくのは、(バッテリー)?
と思ったけれど、待っていたのは純朴な門倉じゃなくて、
なんだか個性的で、それぞれわけありな3人だった。
で、いろいろある。

そんなトラブルの中、
お父さんとのメール交換を心の励みにしている優。
お父さんのフランクな返信は、優の心を救っていく。

  私立と違ってちがう価値観の人間が・・・
  うまくやろうとしてもうまくいかない時もある。
  おじいちゃんのことは見守ってくれればいいです。
  中学生が無理をして世話をすることはありません。
  君が元気にしていることが家族の励みになるんだからね。
  ・・・さすが父親、息子のつぼをよく心得た忠告だ。

そう、返信が心を救っているはずだったが・・・。
最後は意外な事実がわかり、
本当の優の心に触れた様な錯覚に陥り、ほろりとしてしまう。

そして、最後の一文とともに、私の気持ちも何かを越えていた。
 ・・・よし、今日も元気だ。空気がうまい。

笹生陽子 この作家はうまい。探して読む価値ありよ。
anにはわからなかったらしい。まだ早いね。


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