ヴィッキー・エンジェル [本]
超人気「ガールズ・シリーズ」のウィルソンが贈るハートウォーミングな幽霊ストーリー
(原題:Vicky Angel)ジャクリーン・ウィルソン 作/尾高薫 訳
死んでもずーっといっしょだよ。
親友が幽霊になってあらわれたらどうする!?
親友のヴィッキーが突然死んでしまって、ジェイドは大ショック。けれど、その夜幽霊になってあらわれたヴィッキーに大喜びのジェイド。また二人の楽しい日々がはじまった。ところが…。親友が自分にとってどんな存在なのか。若くして死んだ少女の悔しさいらだち。変化し成長していく友情をせつなく、あたたかくユーモアたっぷりにえがくガールズ・ノベルの登場です!
http://www.rironsha.co.jp/tokushu/girls/books_vicky.html
いつも一緒の親友のはずなんだけど、その関係はちょっと・・・言いたいことをいえないジェイド。
幼稚園の園長先生が保護者会で言ってた事を想い出します。
友達だったら、こうすべきなのに、うちの子はこうしてもらえない・・・
と不満をもらし、一緒になって不安になる親もいるのよね。
”友達って、自分に都合のいいのが友達じゃない。
お互いに言いたいことを言い合える関係に
しあえるのが友達じゃないんでしょうか。”
ヴィッキーとジェイドの間にできた主従関係。
ある日ジェイドがヴィッキーに反抗した日。事件が起きた!
いわば、自分の反抗によって、親友が死ぬ。
こんな状況で・・・ヴィッキーが幽霊として蘇り、
更なる罪悪感に陥れていく。友達も作らせず、言うことを聞かせてくる。
あとはネタバレあり。
でも、あるおばさまと相談するうちに・・・何かに気づいていく。
幽霊って何?
写真のヴィッキーと幽霊のヴィッキーは違う。
幼稚園よりヴィッキー以外、関係を持たずにべったり過ごしたわけで、
今更、他の子とどうつきあったらいいのかわからない。
自分が動く動機がすべてヴィッキーだった。
だからこそ、ジェイドにしかみえないヴィッキーがでてこなくてはいけなかった。
自分だけ幸せになると、ヴィッキーに悪いから、それをとめるヴィッキーが必要だった。
直接的には表現していないけれども、あっさりした夢オチのようなラストは
ヴィッキーの幽霊はジェイドが無意識が作り出していたことを物語る。
女の子同士の痛い関係にも目をふせず、
ジェイドが自分をうけとめるまでの心の動きを見事に描いた一作。
是非読んでもらいたいわ。
anもオススメ!
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