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野田総理の「再稼働の講演」受取り方はいろいろだなぁ。 [雑感]

新聞を読んだ。

1、再稼働こそ「精神論」?

「精神論だけでは、停電が起きれば悪影響が」と野田総理。最大限の節電努力すべきという人も「精神論」として一刀両断するのはおかしい。そして、安全基準は暫定的。「原発事故は起こさない」との決意もみせた。だが、決意がある、事故は防げる、だから安心という姿勢こそ「安全神話」の再現で「精神論」ではないのか?
国民の二分化を引き起こしている論議。片方を切り捨てる精神論は溝を広げるだけではないのか。
と朝日論説委員はまとめる。



2、「停電恐怖物語」

民俗学者の五来重さんによるとキリスト教は「天国が実像で地獄は影」、日本仏教では「地獄が実像」とのこと。だから日本人はおどしに弱い。必要な時もあるけれど根拠もなくて困った恐怖アピールもある。例を探したらありました。野田総理の再稼働のお話がそれです。安全神話に停電恐怖物語、まさに好対一で見事です。

(天野祐吉さんの広告コラム、かなり抜粋)


・停電になって経済が混乱するという恐怖アピール
・地震が来るから原発は怖いという恐怖アピール

もし単純な、ニ項対立だというのならば

どちらが対策がとれて、
どちらが取り返しがつかないか。
というところではないのか。

暫定的な稼働、とは言えないのかな。

政治家に両項を満たす日本的なダイナミズムを発揮して欲しい。


3、同意の理由、「野田首相が原子力の重要性について国民に対してしっかりと呼びかけた」
■おおい町長、再稼働に同意へ



ネットの書き込みを読むと

「反原発が安全神話を産んだ。」
説を信じたいくらい、反作用が発生していて、ニ項対立した極論が飛び交う。

というより、意図的にムードを反らす雰囲気さえある。
意識はちょっとした節電で満足させて、無関心に押し流されていた、あの頃に戻したいかのよう。

予めのお膳立てに弱い日本人。
他国のダイナミズムを知らず、決まったこと、長いものには巻かれていくのだろう。

いいの?


↓日本人が勤勉な理由、未来予測に不得手な理由、現在しか見ない理由などなど、よくまとめたブログを発見。
リンクを添付します。
http://kyosukeyamashina.blog62.fc2.com/blog-date-20120601.html2

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コメント 4

noga

それでも日本人は、原発の再稼働を選んだ。
一億総ざんげへの道。
この道は、いつか来た道。ああ、そうだよ、民族の歴史は繰り返す。

耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、もって万世のために太平を開かんと欲す。
座して死を待つか、それとも腹切りするか。 (私の父は、玉砕した)。
安らかに眠ってください。過ちは繰り返しますから、、、、

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://3379tera.blog.ocn.ne.jp/blog/

by noga (2012-06-15 10:29) 

あゆこ

コメントありがとうございます。

そうですね。国策が原因で犠牲者が出たとしても、総括はアメリカ任せでしたし、繰り返しているのですね。


ブログも拝見させていただきました。
母性社会であるからこその序列重視。個のない民族。
私は専門ではありませんが、心理学者の河合隼雄先生が多民族と比較した上で指摘していますよね。個がないことへの自覚の出来なさは、河合先生も述べていました。

個もなく空気を読みながら動いてきた母性社会が、国家として確立したのは、キリスト教の構造的導入がきっかけ、と社会学者の小室直樹さん。
その変化の過程が戦争を必要としたかのようで是非に踏み込めません。

未来形では語れない民族。その通りなんでしょう。
一神教の国々では、未来を語ることは神との約束だから通るのですが、私たちの国では無理。と玄侑宗久。
想定をしてしまうことで、諸行無常の染みついた内面と矛盾していく。

私たちに必要なのものは未来につながる為の一神教のような道筋でしょうか・・・福島の僧侶の言葉に見いだせるものがあるのではないかと考えています。


by あゆこ (2012-06-16 21:50) 

春分

未来につながるのは、相互に話し合い、臆病や誤解や偏見、卑怯、盗み
暴力等の共通に悪いと思うことを廃し、きちんとコンセンサスをつくり、もし
全てがうまく行かないならリスクや犠牲も取る、非宗教的な社会かと。
by 春分 (2012-06-23 18:55) 

あゆこ

ここでは、宗教は生活上恐怖を成すものの残像、個の有り方を作り上げてきたものとしてとらえています。ここらへんはユング心理学の故河合隼雄先生、内田樹さんの考察がわかりやすいと思います。

生存をかけた利害関係に話し合いの余地はあるのでしょうか?
なんて、話題の弁護士ドラマ「リーガル・ハイ」(9話以降)を見ながら考えました。科学者しかり、政治家としての仕事と、良心の有りようは別物になっていませんか?技術開発の現場でも・・・なんて私事でした。


by あゆこ (2012-06-24 19:07) 

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