『愛するということ』『自由からの逃走』エーリッヒ・フロム [雑感]
大雪です。各地で事故、孤立、立ち往生…祈るしかありません。無理して雪道を移動しないで>_<…
いのちあってこそですからね!
さて、対処の仕方にあるべき共同体のカタチが見えてきそうなものですが、公共放送はオリンピック優先ですか?自衛権優先ですか?
『愛』を求めているだけで、与える『愛』を備えているのか、見続けましょう。
ということで『愛』を勉強してみました。
エーリッヒ・フロム『愛するということ』
100分de名著
いのちあってこそですからね!
さて、対処の仕方にあるべき共同体のカタチが見えてきそうなものですが、公共放送はオリンピック優先ですか?自衛権優先ですか?
『愛』を求めているだけで、与える『愛』を備えているのか、見続けましょう。
ということで『愛』を勉強してみました。
エーリッヒ・フロム『愛するということ』
100分de名著
第一回「愛は技術である」
現代人は資本主義市場での“好都合な交換”に慣れているため、相手が条件にあうかどうかばかりを気にしている。そして“恋愛市場”のどこかに運命の人がいると思っている。果たしてそれは正しいのだろうか?フロムは、相手が見つからないのは、その人に他人を愛する力が足りないからだと言う。第1回では、愛には技術が必要であることを学ぶ。(HPより)
恋愛には加えて出会いの場が必要かな。でもこれ、男女の恋愛だけの話じゃなさそう。
第二回「傷つくのがこわい」
孤独から抜け出す手段として①祝祭的興奮②集団への同調③創造的活動 が挙げられるのだけど、一時的なもの。
だから『共棲的服従』に突き進む場合も!
〜お互いが孤独を埋める為のSMの共依存関係に陥ることもあるんです。
そしてそれが社会にまで発展することもある。
大きな力に支配され不安を解消したいので民衆はマゾヒスト化し、他人を支配することが生き甲斐の権威主義的なサディストに夢中になる。
それがナチス。孤独から逃れたいという欲求は、国家や国際社会を破壊する大きな力になったんだそうです。
自由の究極が孤独で
それに耐えられないから
集団を求める。
全体主義に突き進む。
お互い寄りかかるから関係が成立してしまう。
●サディスト…自分を崇拝する他者を取り込み服従した人を自分の手足として使う。
●マゾヒスト…自分を指示し命令し保護してくれる人物の一部になりきることに快楽を感じる。
とまとめられ弱者強者、善悪ではなくてお互いが求めあっている。
(フロムは民衆が全体主義に突き進んだ理由を心理学的立場から分析したベストセラー『自由からの逃走』も書いています。)
お任せの方が楽。集団同調で不安を解消する愛国は世界で時々現れるものですが、まさに今、日本でも。
『愛国』国を愛することは大事だけれども、その名のもとに自分たちを判断が失われていないかどうか、はいつも考えていないといけないということ。
愛国に委ねる原因の一つとして孤独から脱出する為になっていないか、考えた方がいい。
そこから抜け出すために必要なのは?
『私たちには、もう1つの道が残されている。それは、他者(社会)の中にありながら、なおそこで愛情を感じつつ諸個人が十全に自らでありうる社会関係を見出すことである。』
人類全体への愛がないと生き延びていけないのだから。
以上
次回三回めは「生身の人間と付き合う」愛されることばかり求める現代人に人を愛する技術は身につくのか?
ユダヤ人として2度の世界大戦を経験したフロムは、ファシズムの心理と恋愛には共通点があると考えた。他者と一体化したいという願望の対象は、個人間の関係にとどまらない。民族や宗教など様々だ。人間は自分を集団に融合させることで、孤独を忘れようとする習性があるのだ。第2回では、愛を通して人間の負の側面を見つめる。
自由の孤独に耐えられないから、絶対権力に服従しようとしてしまう私たち…。孤独から抜け出す手段として①祝祭的興奮②集団への同調③創造的活動 が挙げられるのだけど、一時的なもの。
だから『共棲的服従』に突き進む場合も!
〜お互いが孤独を埋める為のSMの共依存関係に陥ることもあるんです。
そしてそれが社会にまで発展することもある。
大きな力に支配され不安を解消したいので民衆はマゾヒスト化し、他人を支配することが生き甲斐の権威主義的なサディストに夢中になる。
それがナチス。孤独から逃れたいという欲求は、国家や国際社会を破壊する大きな力になったんだそうです。
自由の究極が孤独で
それに耐えられないから
集団を求める。
全体主義に突き進む。
お互い寄りかかるから関係が成立してしまう。
●サディスト…自分を崇拝する他者を取り込み服従した人を自分の手足として使う。
●マゾヒスト…自分を指示し命令し保護してくれる人物の一部になりきることに快楽を感じる。
とまとめられ弱者強者、善悪ではなくてお互いが求めあっている。
(フロムは民衆が全体主義に突き進んだ理由を心理学的立場から分析したベストセラー『自由からの逃走』も書いています。)
お任せの方が楽。集団同調で不安を解消する愛国は世界で時々現れるものですが、まさに今、日本でも。
『愛国』国を愛することは大事だけれども、その名のもとに自分たちを判断が失われていないかどうか、はいつも考えていないといけないということ。
愛国に委ねる原因の一つとして孤独から脱出する為になっていないか、考えた方がいい。
そこから抜け出すために必要なのは?
『私たちには、もう1つの道が残されている。それは、他者(社会)の中にありながら、なおそこで愛情を感じつつ諸個人が十全に自らでありうる社会関係を見出すことである。』
人類全体への愛がないと生き延びていけないのだから。
以上
次回三回めは「生身の人間と付き合う」愛されることばかり求める現代人に人を愛する技術は身につくのか?
がテーマ。面白そうです。
◎意味はよく取れていないのですがオマケ
「愛とは、自我を相手のうちに解消するものでもなく、相手を所有してしまうことでもなく、相手を自発的に肯定し、個人的自我の確保のうえに立って、個人を他者と結びつけるような愛である。愛のダイナミックな性質はまさにこの両極性のうちにある。すなわち愛は分離を克服しようとする要求から生まれ、合一を導きしかも個性は排除されないのである。」
【雑感】
「いいね」で『承認欲求』を満たしてどこか孤独感を晴らす自分を振り返ると、隷属者たちにとっても承認欲求を満たす手段が他にないと「共棲的服従」から抜け出せない恐れを感じます。
SNSの数の承認とニーズがより強い「集団回帰」を誘導しあっていて『所属欲求』を満たし、(いいね)やRTに隷属…。マズローの欲求段階の二段階を安易に満たすSNS。何処でもいいから承認してくれる場所へ連れ出して、孤独からの引き剥がして欲しいという欲求に隷属してしまう。孤独を晴らせる快楽の中毒性に乗って、強大な権威との一体化をより強く求めるようです。その欲求があるからこそヒトラーのような人が救済者として自然発生するのかもしれません。
マゾヒストですか…統治権力の根にある暴力性を掲げれば掲げるほど、ニーズがあるさまは、まさに隷属への快感をそそる結果になっているのかもしれないですね(・_・;
理を作り出すはずの個の分離が、孤独を作って、分離した個による自由が競争と格差を産んで、反動としての統合が無用な差別と極端な隷属を産んでいる。
分離と統合の負の要素をかき集めるのが、全体主義ということなんでしょう。
また、隷属の根拠を削がれると快楽が得られないので、教義を繰り返し、必死で異論を否定して回る姿は、異説を論じ合う学問のカタチを否定しているので厄介そうです。
そして、共同体も
「社会」から外れたところで経済や国家を回す為に必要な物語を「神話」とおくと、
『神話に権威を感じ没入する仕組み』が随所にあって抜け出せないようです。経済優先神話、安全神話…。
◎意味はよく取れていないのですがオマケ
「愛とは、自我を相手のうちに解消するものでもなく、相手を所有してしまうことでもなく、相手を自発的に肯定し、個人的自我の確保のうえに立って、個人を他者と結びつけるような愛である。愛のダイナミックな性質はまさにこの両極性のうちにある。すなわち愛は分離を克服しようとする要求から生まれ、合一を導きしかも個性は排除されないのである。」
【雑感】
「いいね」で『承認欲求』を満たしてどこか孤独感を晴らす自分を振り返ると、隷属者たちにとっても承認欲求を満たす手段が他にないと「共棲的服従」から抜け出せない恐れを感じます。
SNSの数の承認とニーズがより強い「集団回帰」を誘導しあっていて『所属欲求』を満たし、(いいね)やRTに隷属…。マズローの欲求段階の二段階を安易に満たすSNS。何処でもいいから承認してくれる場所へ連れ出して、孤独からの引き剥がして欲しいという欲求に隷属してしまう。孤独を晴らせる快楽の中毒性に乗って、強大な権威との一体化をより強く求めるようです。その欲求があるからこそヒトラーのような人が救済者として自然発生するのかもしれません。
マゾヒストですか…統治権力の根にある暴力性を掲げれば掲げるほど、ニーズがあるさまは、まさに隷属への快感をそそる結果になっているのかもしれないですね(・_・;
理を作り出すはずの個の分離が、孤独を作って、分離した個による自由が競争と格差を産んで、反動としての統合が無用な差別と極端な隷属を産んでいる。
分離と統合の負の要素をかき集めるのが、全体主義ということなんでしょう。
また、隷属の根拠を削がれると快楽が得られないので、教義を繰り返し、必死で異論を否定して回る姿は、異説を論じ合う学問のカタチを否定しているので厄介そうです。
そして、共同体も
「社会」から外れたところで経済や国家を回す為に必要な物語を「神話」とおくと、
『神話に権威を感じ没入する仕組み』が随所にあって抜け出せないようです。経済優先神話、安全神話…。
そこに共棲的服従はないかしら?神話が隷属させる為の物語になっていないかしら。
その神話を呑まずに考える。事実を恐れない。
「集団」が「社会」的であることを意識することが大事なんですね。
「集団」が「社会」的であることを意識することが大事なんですね。
「社会」を意識することも、愛する技術なのかもしれません。
あと『集団の境界に行かないと見えてこない』
これもヒントかな。
共同体存続物語の矛盾は境界にいてこそ見えてくる。ちょっと外れてみて俯瞰して、同調に甘えず論じあってみて、ちょうどいいのかもしれないです。(上橋菜穂子さんの『獣の奏者』はそんな話でした。読み返す意味がありそうです。)
また、水曜日も雪なんですね…。雪害が拡がりませんように、切に祈ります。
【追記2/21】
あと『集団の境界に行かないと見えてこない』
これもヒントかな。
共同体存続物語の矛盾は境界にいてこそ見えてくる。ちょっと外れてみて俯瞰して、同調に甘えず論じあってみて、ちょうどいいのかもしれないです。(上橋菜穂子さんの『獣の奏者』はそんな話でした。読み返す意味がありそうです。)
また、水曜日も雪なんですね…。雪害が拡がりませんように、切に祈ります。
【追記2/21】
追加の積雪が無くてホッとしました!
食と暖と情報って本当に大事ですね。各家庭、自治体単位でも備える必要がありそうです。
火山灰が降ったらの備えもしてあるのかしら。電子機器類が突然フリーズするんですよねσ^_^;
日本は自然からの安全保障も必要なんですね。地震に噴火に津波に竜巻、大雪。学校設備などの公共インフラは新築でなく、補修で70〜80年もたせる方向ですが…。お金の使い方で共同体のセンスと質がわかりそう。センスのある活動は応援したいなぁ。
それから、『共棲的服従』に都合のいい『反知性主義』に流れているという話もあるんですね。服従の恍惚には知性は必要なくて、むしろ自分たちを置いてけぼりにした、知性や芸術を恨んでいるような勢いなんですね。明治後の天皇制はキリスト教の原理主義の真似と帝国主義の体現。中途半端な愛の概念と占有意識を知った時期に戻ってどうするのだろう。自由と資本主義の閉塞への答えがこの時期にあるとは思えないんだけどなぁ。
2014-02-17 07:07
nice!(13)
コメント(4)
トラックバック(0)
おはようございます♪お久しぶりでした。
>大雪です。各地で事故、孤立、立ち往生…祈るしかありません。
無理して雪道を移動しないで>_<…いのちあってこそですからね!
おっしゃる通りですね。あゆこさんの愛を感じました。
今日も難しいお話でした。愛は深すぎて論じきれない題材のようです。
論旨からいつもずれてしまう失礼を許して下さいね(__)
---------------------------
愛とは、自我を相手のうちに解消するものでもなく、相手を所有してしまうことでもなく、相手を自発的に肯定し、個人的自我の確保のうえに立って、個人を他者と結びつけるような愛である。愛のダイナミックな性質はまさにこの両極性のうちにある。すなわち愛は分離を克服しようとする要求から生まれ、合一を導きしかも個性は排除されないのである。」
-----------------------
「個性」好きだからか、この↑部分が何故か納得できるような気が
しました。気のせいでしょうか(^o^)
by ミモザ (2014-02-18 09:31)
ミモザさん
コメントありがとうございます
成熟しないと人は愛せないということなので、「愛」を感じてもらえるなんて嬉しいです。小難しい話はうまく日常で話せないので日記に書いてしまっています。
布マスクに、アンティーク家具に、顔の針に、音楽に話題がないことはないのに、どうしたことでしょうσ^_^;
ミモザさんのコメントにどこか煮詰まっていた気持ちがホッと出来た気がします。
そうですね。要約してもらえた感じで感謝です!!!
愛とは…この愛の文面に、人権思想が詰まっているんだと思います。
私の願いもそこです!
さらに個性の体現のはずの良質な芸術に触れていたいんです。
なのに…成熟した文化は、違ったものも受け入れるはずなんですけど、右傾画一化への警鐘を込めた芸術が、政治的活動にされて叩かれて、公共を担う方々の右傾発言は個人見解で済まされて頭が痛いです。
あ、いけない。そんな心配に潰される前に芸術を楽しまなきゃ。ですね。
by あゆこ (2014-02-22 08:11)
非常に難しい書き方をされているので、頭の中は真っ白かなっ・・・
愛と言う言葉は単体の言葉で、
愛情とか恋愛とかとは切り離して捉えるべき言葉だと思います^^
by yu-papa (2014-03-06 20:33)
yu-papaさん
コメントありがとうございます!
もっとわかりやすくかければいいんですけれども( ̄▽ ̄)
「愛」と「愛情」「恋愛」一番大きな違いは個人の介入の仕方なのかしら? 情が入るだけで冷静な距離感がなくなりそうですものね。
意図と違ったらごめんなさい。
by あゆこ (2014-03-13 05:47)