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弁護士のくず と夜回り先生 [本]

再放送ドラマが入ってる。
2回目 トリストファーとシャルロット??
片桐はいり役がおかしい~
伊藤英明君のうまいんだか、
熱いだけなんだかわからない演技もツボ。
星野亜紀もでてたのね。
九頭の甲の低いブーツかっこいい~

ビックコミックオリジナル
 子ども達の生贄 の回
え~これって夜回り先生のこと?

肝心な授業は放りっぱなしで不登校児ばかりかまってる。
だけど所詮はひとりよがりの押しつけだからうっとうしがられる。
自分を頼ってくれる弱い子どもになぐさめを求めてる。
だから、子どもを独占して渡さない。
だからその子が他の人を頼ると不機嫌になって見捨てる。

うわ~評価きつっ。
そういう一見面倒見はいいけど・・・って人
一定の確率でいるいる~

でも、そういう人の役割もあると思ってるから一概には批判したくないわ。
だって、夜の世界に逃げ込む子ども達を吸い尽くす世界があるわけで、
そんな社会のしりぬぐいする人って他にいないからこその役割分担。

講演じゃ認めてた。
中毒は専門家に任せなきゃいけなかった、
って反省してたわ。
タバコは黙ってニコパッチ??


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10代のうちに考えておくこと  香山リカ [本]


10代のうちに考えておくこと

★ネットでの会話で気をつけること
注意しなければ行けない点はいきなり話が深くなることだ。
どっちかが打ち明け話を始めると、深刻モードになっちゃう、なんて経験ない?
異性だったら恋愛が始まったりする。
それは「すぐに会話がふかくなりがち」というネットのマジックにだまされちゃったんだね。反対に顔を見ながらではとてもいえないようなきついことばも書きたい気分になってしまう。これもネットのマジック!

★緊張しなくなるこつ。そもそも考えすぎるから起きるんだよね。
うまくできたときの自分を何度も想像してみるだけで緊張しなくなる。
さあ、リラックスリラックスと自分に話しかけてみよう。
 
★数字にとらわれない生活
ダイエットにはまりすぎている人は数字にとらわれているだけ。
まずは体重計を捨てるところから始めましょう。

★心の目のゆがみ
マイナス面しか見られなくなるのは心の目のゆがみ。「認知療法」ではまず、このゆがみを自覚してもらって、危ない危ない、と自分で軌道修正できるようにトレーニングをする。「ふられた。私っていつもイヤな目にあう・・・」ゆがみ始めてないか、振り返ってはいかがでしょう。


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下流志向~学ばない子どもたち 働かない若者達たち/内田 樹 [本]


下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち



■君たちが役に立つことにこだわるワケは? 大人はこうみている。




朝日新聞より書評抜粋 [評]中条 省平 




今、日本の子ども達は家事を手伝う必要がない。

そのかわり、消費者として自分を確立する。

金は持つ人の身分を問わない。これは金のフェアさだ。




 今の子どもはしばしば「これを勉強すると何の役に立つのですか」と聞く。

消費者として自分を確立した子どもには当然の問いである。

消費者にとって、自分がその有用性を理解できない商品は

意味をもたないからだ。




 だが、「何の役に立つか」と問う人間は

ことの有用無用について自分の価値観が正しいと思っている。

幼くして全能の消費者となった立場から、

今の自分の役にたたないものを退ける。




この態度を、今、はやりの自己決定論、

自己責任論が後押しする。




勉強しなくても、自分で決めてそのリスクを負えばよい。

未来の自分に目をつぶり、今の自分の無知にしがみつく。

~消費社会にしがみつき未来から逃走している




 消費社会の原理は等価交換*である。

労働に見あうと自分が判断する利益が得られれば働く。

教育の場で「何の役に立つか」という消費者マインドが

学習からの逃避を原理的に支える。

何の役に立つか、と問い続ける限り、

潜在的な人間的資質は開発されず、

消費者でしかない子どもが再生産されるばかりだ。




                                        

”等価交換*・・・等価交換OR努力の意味 

(この選択ってアニメの「鋼練」のテーマじゃない?!) 

なんで勉強するんだろう!

・・・昔はこんな疑問形が多かった気がする。

今の子は なんの役に立つの??

そんな疑問形が多いってのが不思議でした。

これで納得♪




今、なかば強制されていることに対して

疑問を持つのは人間として当たり前。

大人は自分を成長させてくれたものを

むやみに与えたがるものです。

でも、その魅力に気がつけないのも

実はもったいない!


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下流志向~学ばない子どもたち 働かない若者達たち/内田 樹 [本]

下流志向──学ばない子どもたち、働かない若者たち

■君たちが役に立つことにこだわるワケは? 大人はこうみている。

朝日新聞より書評抜粋 [評]中条 省平 

今、日本の子ども達は家事を手伝う必要がない。
そのかわり、消費者として自分を確立する。
金は持つ人の身分を問わない。これは金のフェアさだ。

 今の子どもはしばしば「これを勉強すると何の役に立つのですか」と聞く。
消費者として自分を確立した子どもには当然の問いである。
消費者にとって、自分がその有用性を理解できない商品は
意味をもたないからだ。

 だが、「何の役に立つか」と問う人間は
ことの有用無用について自分の価値観が正しいと思っている。
幼くして全能の消費者となった立場から、
今の自分の役にたたないものを退ける。

この態度を、今、はやりの自己決定論、
自己責任論が後押しする。

勉強しなくても、自分で決めてそのリスクを負えばよい。
未来の自分に目をつぶり、今の自分の無知にしがみつく。
~消費社会にしがみつき未来から逃走している

 消費社会の原理は等価交換*である。
労働に見あうと自分が判断する利益が得られれば働く。
教育の場で「何の役に立つか」という消費者マインドが
学習からの逃避を原理的に支える。
何の役に立つか、と問い続ける限り、
潜在的な人間的資質は開発されず、
消費者でしかない子どもが再生産されるばかりだ。

                                        
”等価交換*・・・等価交換OR努力の意味 
(この選択ってアニメの「鋼練」のテーマじゃない?!) 
なんで勉強するんだろう!
・・・昔はこんな疑問形が多かった気がする。
今の子は なんの役に立つの??
そんな疑問形が多いってのが不思議でした。
これで納得♪

今、なかば強制されていることに対して
疑問を持つのは人間として当たり前。
大人は自分を成長させてくれたものを
むやみに与えたがるものです。
でも、その魅力に気がつけないのも
実はもったいない!


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いのちのおはなし 日野原 重明 [本]


いのちのおはなし

読み聞かせしたくて・・・
とママ友達が紹介してくれました。
私も”いのち”も”じかん”も
「生きたい」という
心の根っこの部分の願いから
造られているものだと思ってます。
大切にしようね。

02/28付 西日本新聞夕刊より

95歳の日野原先生から
10歳の子どもたちへの授業が絵本になりました。
教室で友だち同士、
心臓の音を聞いたあと、
先生は「いのちはどこにあると思いますか?」
と質問します。
心臓に手を当てる子や頭を指さす子などいろいろですが、
先生はこう答えます。

「いのちは時間の中にあるのですよ」と。

 先生が黒板に書いた
1本の力強い線が印象的な絵本です。
親子で読んだあとはぜひ、
いのちについて自由に話し合ってください。


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『猫泥棒と木曜日のキッチン』橋本紡 [本]


猫泥棒と木曜日のキッチン

親に捨てられた子どもは弱いの?そんな疑問から、生まれた一冊とのこと。
猫の命を通して子ども達は心の在処を探し当てていく。
流れるような文章と立ち止まり方がいいので抜粋!

邪な目的でも登校意欲があることはいいことだ

いつだったか、テレビでやっていた時代劇で、織田信長役のオッサンが、
「是非もなし!」と叫んでいた。明智光秀に襲われたときのことだ。
是非もなし。
僕流に訳すると、
「ごちゃごちゃいってもしかたない」
ってことだ。
 僕の足もそういうことだった。
退部届を出したとき、顧問の先生は泣きそうな目で見つめてきた。
「わかった」
先生はそう言って退部届を受け取ったけど、全然わかっていなかった。

これは誰にも言ってないことだけど、というか言えないことだけど、
僕はそう言うのがうざかった。そういう人への感情のほうがきつかったくらいだ。
たったひとり態度のかわらない人間がいた。

「コウちゃん、生き物が死ぬってこと理解できるかな」
今は無理だと思う。健一が言った。
「そういうのって理屈じゃないから。なんていうのかな、積み重ねていって、自然と身につけるものなんだと思う。そのまんま、全部呑み込むっていうかさ。」

愚痴るように言うと脩さんは苦笑いを浮かべた。
「そういう人は、なにか多いんだよ」
「なにかって」
「まあ、身も蓋もない言い方しちゃうと脳内物質ってことになるんだろうけど。そのせいで、メロメロになっちゃうんだね」

「変です、それって」
ああ、思っていることをちゃんと説明したいのに、ぴったりの言葉が出てこない。
たくさんの気持ちがぐるぐるまわって、ひとつに固まっちゃったような感じ。
これじゃ獣医さんはわからないだろう。

確かに一回遊びでやっちゃうとずっと遊びになっちゃうな。なんか付き合いが軽くなるっていうか。

参った。
まったく恋ってのはやっかいだ。ひたすら振りまわされて、下らないことでむちゃくちゃ喜んだりおちこんだりして、自分でもどうかしてるとわかってるのに、まったくコントロールできない。恋なんてない方がマシ。そうすれば、僕は今よりずっと穏やかに過ごせるだろう。
でも神様が・・
ほんと恋って理不尽なものだ・・・。
ただまあ、考え方を変えてみれば、そういう理不尽さってのはけっこう大切なのかもしれなかった。
理詰めで処理できるほど僕は強い人間じゃない。早く寝た方がいいのに深夜まで起きてたり、テスト前なのにあそんじゃったり。
 無駄ってのはただ無駄なんじゃなくて、それなりに意味があるんだと思う。なんだっけな、生物学の偉い人がこの前、そんなことをテレビで言ってたんだよな。無駄な性質をたくさん抱えた種ほど、危機に陥ったときに生き延びる確率が高いんですよって。
 だから理不尽なのはかまわないんだ。
 そういうこともある。
 ただ、はずれきっちゃうのはさすがにやばかった。


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『夏の庭』湯本 香樹実 [本]


夏の庭―The Friends

だまって読むべし。
触れあいが、人を活かしていく。
活かされていく。

小学校の司書の先生オススメでしたが、
読んだ人のカードにanの名前が書いてありました・・・。
anもお勧め。こんないい本早く教えとくれ。


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『きいろいぞう』 西 加奈子 [本]


きいろいゾウ
冒頭、不思議ちゃん(ツマ)とおおらかなだんな様(ムコさん)との
ほのぼの田舎ライフ、私たちはこんな世界で幸せですよ~というのろけ話と思いきや・・・・。
不思議なものがみえてしまうツマも彼(だんな)の内面と出会い、変わっていく。
そして、彼は、過去に愛していた女性(人妻)との本当の決別が必要だった。
各章に挿入された絵本と最後にからみあう現実のストーリー。
構成の妙にうなり、
登場する3組の夫婦達が顕れたお互いを発見することで、
関係が深まる。
その過程が美しく愛しく思える一冊。


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『流れ星が消えないうちに』橋本紡 [本]


流れ星が消えないうちに

<出版社 / 著者からの内容紹介>
高校時代から付き合っていた恋人・加地君が自分の知らない女の子と旅先の事故で死んでから、1年半。奈緒子は、加地の親友だった巧と新しい恋をし、ようやく「日常」を取り戻しつつあった。ただひとつ、玄関でしか眠れなくなってしまったことを除いては――。
深い悲しみの後に訪れる静かな愛と赦しの物語。

内容(「BOOK」データベースより)
大好きな人が死んじゃうよりも、世の中にはもっと悲しいことがある…。つらくって一睡も出来なくても、朝は来るし。涙が涸れるほど泣いてても、やっぱりお腹は空くもので。立ち直りたいなんて思ってなくても、時間はいつでも意地悪で、過ぎ去った日々を物語に変えてしまう―。玄関でしか眠れないわたしと、おバカな僕と、優しすぎる彼を繋ぐ「死」という現実。深い慟哭の後に訪れる、静かな愛と赦しの物語。

読み終わって悲しい心が解けていくような気持ちになれる本。
『さくら』や『風に舞いあがるビニールシート』同様、残された人たちの物語。
二中の図書の先生推薦!(冬休みの宿題)納得デス。


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『ブレイブストーリー』宮部みゆき [本]


ブレイブ・ストーリー (上)
いやー重かった。いや、話じゃなくて本が。上下巻2冊組だけど、ぶ厚いの。ダンベルのようだったよ。
内容は・・・面白い!ファンタジーの王道路線。精神世界(行きてもどりし世界)での寓意的な行動が、ワタル自身の心の問題と深くかかわってくるあたりがとてもよい。構成もよい。キレイにしすぎてないところもよい。さりげないロマンスもあったりして。
「わたくしにあなたの退魔の剣を下さい。」うふふふふって感じよね。読んでない人ごめんなさい。
ハラハラしつつも主人公が確実に成長していくので安心して読める本でした。

泣いてしまった部分も。憎しみにからめとられたミツルと妹との接触部分デス。くぅ---。
本の物理的な重さに耐えて読んだ価値ありました。さすが、宮部みゆき!


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『ストライプ』 [本]


ストライプ―たいへん!しまもようになっちゃった
読みきかせした本。
他人の目ばかり気にして生きている女の子が、
ある日、頭のてっぺんから足の先までカラフルなしましまもようの体に
なってしまうという奇想天外な話。
クラスの誰かがが「水玉!」といえば全身水玉もようになったり、
見たもの、言われたものに影響されて、どんどん七変化。
でも最後には、本当の自分を取り戻す。

 自分の気持ちを偽って仮面をかぶってとりつくろう主人公。
教訓もあるんだけど、絵や展開がとってもユーモラスすぎ。
読みきかせをしても子ども等はそっちのおかしさの方にいっちゃうんだよね。
「あらまぁ」って感じ。
長~い話のわりには静かに聞いてくれたので、まっいいや。


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『いちご同盟』三田誠広 [本]


いちご同盟
生徒に「よかったよぉ」と勧めてもらった本。
いや、ほんとよかった。教えてくれてありがとう~。
たまたま『亡き王女のためのパヴァーヌ』が携帯にダウンロードしてあるじゃないですかぁ。
偶然に感涙し、聞きながら読みました。

あらすじ*
中学三年生の良一は、同級生の野球部のエース・徹也を通じて、
重症の腫瘍で入院中の少女・直美を知る。
徹也は対抗試合に全力を尽くして直美を力づけ、
良一もよい話し相手になって彼女を慰める。
ある日、直美が突然良一に言った。
「あたしと、心中しない?」
ガラス細工のように繊細な少年の日の恋愛と友情、
生と死をリリカルに描いた長篇。

中三・・・親からの期待から距離を置く主人公は
自分の心だけに描く進路と自分の実力の無さとに向き合い始める。
自分はどうしたいのか、実力はあるのか・・・
自分を出そうすればするほど際だつ不器用な自分・・・
そんな自分と向き合うことを繰り返すうちに漠然と死を考え、
「どうせみんな死んでしまうんだ」という落書きに吸い寄せられる。

私が中学の頃もそうだったなぁ。
子どもにとってモデルになる母が亡くなっているので尚更かもしれないけど、
死んだ人のその後どうなるとか、
生きることと死に様との関係なんか考えていたわ。
生の方向にまっしぐらに生きてる児童期から、
ふと抜け出た反動なのかもしれない。

努力して生きていったとしても死んでしまえば無駄。
逃げ道とも思える主人公の「死」のイメージ。
ところが、死にそうな直美に出会って恋心を抱くうちに・・・。
あ~ネタばれ。失礼。

父をモデルとして意識しすぎ、あがらう徹也の姿も辛い。
父がこうだから、僕もこうなってしまうかもしれない、
という考えに取り憑かれて苦しむ。
中学生という時期、自分の中のそんな可能性に気が付き始めたからこそ・・・
そして違う自分の可能性に出会えていないからとらわれる感じ。
う~ん、またまた繊細さがまぶしい。

あと、公立中学の描写がやけにリア~ル*!
あ、でも、いじめられてた生徒が虚勢をはって乗ったスクーターで大変なことに(-_-;)、
ここはリアルにならないで欲しいです。たのむよ。

「いちご同盟」という言葉にこめられた強い思いと供に、
自分の人生に踏み出す主人公。
中学生のうちにその思いに心を重ねて欲しいなぁ。。。
anはさっさか読んで良かった~と言ってますが・・・
ほんとぉ?小学生でもOK?


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『風に舞いあがるビニールシート』森絵都 [本]


風に舞いあがるビニールシート
満を持しての直木賞受賞作品。
東京タワーでは泣かなかったけど、重松清の『卒業』以来、表題作で本気で泣けた。
うまい。この人は。児童書もいちいちよかった。
児童書以外は読んでいなかったけれども、どうしてこう心を揺さぶるのか。
児童書では感じられない、エロティックな部分にもググッと惹かれてしまう。
それが生き方に素直に直結するからだろう。
風に舞いあがるビニールシートの例えも上手くてぞわぞわとした。
込められた心情を想像するだに恐ろしい。
どこのビニールシートも舞いあがらないことを祈ってしまう。

話は変わるけれども、文中主人公がボランティアを始めるきっかけが、
イラクの人質事件をおばちゃま達が話すのを聞いたから。
「あなたは何もしていないじゃない。」 

イラクで人質になった若者を「自己責任」としてただ批判するだけの世論。
それを力説する知人に、
「ちょっと違うんじゃない?」というのにどれだけ勇気が必要だったかを想い出した。
ボランティアに対して、売名、利益を絡ませてしか思考できない論調。
飛躍するが、学校で友だちが悪いことしても注意できる生徒がいない、
と嘆くことと同じだと思った。

◆楽天ブックス紹介◆
 児童文学の世界では既に数々の文学賞を受賞している人気作家の森絵都さん。
一般文芸に進出したのは最近ですが、
前作の『いつかパラソルの下で』は直木賞候補にもなり、話題を呼びました。

『風に舞いあがるビニールシート』は
「市井でこつこつと一生懸命働く人たちをテーマに書いてみたい」
ということで生まれた短篇集です。
国連難民事務所に勤務している表題作の主人公・里佳は
上司のエドと恋愛し、七年間の結婚生活の末、二年前に離婚。
そのエドがアフガニスタンで死に、立ち直れないでいる彼女を、
エドが救った難民の少女に会ったという記者が訪ねてきて……。
 我が儘なオーナーパティシエのために雑務をこなす秘書、
捨て犬の世話をするボランティア、
時間に追われる社会人学生、
仏像に魅入られた修復師。
温かなユーモアに満ち溢れた筆致で紡ぎだされる
ハートウォーミングでちょっぴり泣ける一冊です。


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■心理学・教育の名言・格言『こころの子育て』 [本]

~ちょっとメモ置き場~河合隼雄さんは回復されているのでしょうか・・・。

思い通りにならないことこそ
ほんとうにおもしろいことだと思っているんです。

人間のこころの発達は、ある程度は段階的だが、
もっと自由でジグザグに進行するものだ。

子どもにとって親が何かしてくれるというのは、
お金を稼ぐことじゃなくて、一緒にいてくれたとか、
大事なときに“うん”と言ってくれたとか、
そういうことなんです。

だいたい“普通でいい”なんて思うのが、
ほんとうはけしからんです。
子どもがどう思っているのかわからないのに、
普通が幸福なんだから普通になれ、だなんて。

不安ていうのは、他人を巻き込む力が強いんです。
だから、不安の強い人は、なんとなく嫌われることが多い

正しいことを立て続けに言うと、人間は動けなくなるんです。

世の中には下手な子育てはあっても、
どんな子にでもあてはまる“よい子育て”というものはありません。

親が子どもをコントロールできる、と思いすぎているんじゃないでしょうか。
…相手は子どもで、生きている存在なんです。
こちらの思い通りにならないのが生き物というものでしょう。

だいたい子どもというものは、
“親の目が届かないところ”で育っていくんです。

心理療法を受けに来る子どもで、
難しいのは“扱いやすい子でした”という場合です。
ひょっとしたら、子どもは信号を出していたのに親が気づいていなくて、
それで扱いやすいと思っていたのかもしれない。
あるいは、親が気づかないので、
だんだん出さなくなってきたのかもしれないわけです。

子どもが甘えてきたときに、
甘えさせるのはいいんです。
子どもが甘えたいという気持ちを、
受け入れてやっているんだから。
ところが甘やかすというのは、
甘えさせるのと違って、
“なんでもかんでも、親の私にベタベタしてたらよろしい”
という姿勢なんです。

ほめたらつけあがるなんてことはまずありません。
もっと子どもを信用していい。
子どもを信用できないのは、
つまりは自分を信用していないからなんです。

“絆を深める”とぼくが言うときは、絆の糸を長くして、
ずっと深めていくのが理想なんです。
お互いの関係の深いところを、
なるべく遠く、それこそ“無限遠点”にまでもっていく。
その点を介してつながっていれば、
相手がどこか遠くへ行ったって大丈夫。
一番深いところでつながっているわけですから。
…その糸を、短くして強めている人は、
相手をコントロールしているだけです。

依存のない自立は孤立というべきで、
それでは関係が切れてしまっているんです。
自立というのは親と子の間に新しい関係を作ることです。

子どもを“幸福な状態”に置くことによって
親が安心しようとするのは、親の勝手というもので、
子どもの幸せを中心にしていない。
ほんとの幸福とは、
その子が“自分の人生を生きられる”ということなんです。


Q&Aこころの子育て―誕生から思春期までの48章


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『ぎぶそん』伊藤たかみ [本]


ぎぶそん
●あらすじ
中2のガク、かける、マロ、リリイは、バカやったり喧嘩したり恋をしたり。
そんな4人が、ガクの熱意に押されてバンド練習を始めて…。
14歳、それぞれの音がはじけて響く! 
胸が痛くなるほど鮮やかでフレッシュな物語。

昭和最後の年って設定なので、
リリィとガクのもどかしさがリアルでいいわぁ。
ガク達がコピーするバンドってガンズアンドローゼス
なんだけどとっても懐かしいの。
ケンカしてたはずのかけるとマロの触れあいも、
うふっ青春ね!と素直に思えちゃいました。
青春ぶりがまぶしくって、
まっすぐな気持ちになれる一冊。


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『りはめより100倍恐ろしい』木堂椎 [本]


りはめより100倍恐ろしい
いじられたら、それでおしまい。
ここは戦場なのだ。
いじ“り”はいじ“め”より、よほど恐ろしいものだ。
巧妙、かつ陰湿に仕掛けられる、学生生活のおとし穴。
中学で「いじられキャラ」だった羽柴典孝が、
ようやく果たした高校デビュー。
おな中の一城の協力もあって、いじる側にまわれたはずが――!?
  ~出版社 / 著者からの内容紹介

「ノブタを~」同様スクールカーストものの問題作。
これまたノブタ同様、後味悪いラスト。
命題を際だたせるためなんだろうけど(-_-;)
ノブタよりずっとリアルな分、後味悪さも格別!
語り口がとっても軽妙なんだけど、
これは救いになってるのか、なってないのかよくわからな~い。

中学で「いじられキャラ」だった分、
階級に対して異様に敏感になってしまう
主人公の心理描写はほんとにリアル。
いじられて、人気者だけど階級は下。
いじられ役と知られれば、彼女も去る。らしい。

私の属した集団生活、学校でも階級は確かにあった。
でも、こんなにはっきり階級を意識しあっていたかなぁ。
それはそれって感じだったけどなぁ。
大人になって、いろんなフィールドが作れるから逃げ道あるし、
やんなきゃいけないこと多いし、
いっそう狭い世界の階級なんて、だから何?って思えるだけかしら。
まぁ、今は狭い横社会って言われてるし。
人間関係も気遣いしすぎらしいし。

作中にもあるけど、テレビで「いじり」の笑いが多すぎだし。
子どもは”芸のない芸人はいじられてナンボ”ってこともかぎ分けられない。
愛のある「いじり」とそうでないものとの区分もできなそうだし。
群集心理にのっかって、笑いっぱなし。

リアルな集団では、フォロー役も役割分担として自然発生してきてたんだけどな。
テレビがモデルじゃそうもいかないか。
あぁあ。中高生よ、特に男子。お疲れ様。
愛ある範囲での「いじり」をよろしく。

それからここではっきりしてきたのは、
日本人の群集心理が恐ろしいってこと。
もともと”私は私”って文化じゃないし。
デビューの機会を奪う、中高一貫校って最悪じゃないの? 

紹介文まとめ~

”いじり”って何だろ、考えたい人どうぞ。
学校の階級闘争のスリルも味わえまっす。
ただ何も考えないで、いじってる人は
読んだとしても自分の優位な立場を確認するだけだったりして。
読み手の器量も問われる本です。
テレビのマネして笑えればいいってだけの人。
愛ある範囲での「いじり」をよろしく。


『野ブタ。をプロデュース』白岩玄 [本]


野ブタ。をプロデュース
引き続き2年生、と言ってもこちらは高校生。
原作読まずにドラマしか見てなかったけど、
ドラマの方は亀梨君が出ているしで、かなりスタイリッシュになっちゃってたのね。
原作の毒にはびっくり。これが話題のラストかぁ。
私はこのラストの方がこのキャラクターの本質を描ききっているので気に入っている。
ドラマで調和されるから、あえて。
~脚本の木皿泉さん(ドラマ『すいか』もよかった)の
温かいまなざしにも救われていたことを思い知らされる。
彰がいて良かったね。桐谷修司。

自分のポジションをつかみ取る為に一人で戦って戦って・・・
そして、手のつなぎ方を忘れてしまった宇宙のみなしご。(森絵都調は続く・・・)
明るく輝けば輝くほど、暗く広がる暗闇もあるのかな。
鎧の脱ぎ方がわからなくなっていくから。


『宇宙のみなしご』森絵都 [本]


宇宙のみなしご
「ぼくたちはみんな宇宙のみなしごだから。
自分の力できらきら輝いてないと、宇宙の暗闇にのみこまれて消えちゃんだよ」
この言葉だけでは薄っぺらいのですが、
ラスト、今まで一人でどの方向に行ったらいいかもわからない、
生きているあらゆる場所でずっと迷子になっていたキオスク(男の子)の
心の重さを最後の最後で感じるからこそ、深く心に入っていくようです。

自分の足で生きていく事の大切さを試行錯誤している中2の子ども達が
ちょっとドロップアウト気味の大人達に支えられながら、
生きる道を確かめていくお話かな。
かっこよくて、さらりんと読めるわりにはすごい名作。

「友だちのことでなやんだりするのって学生の特権みたいなとこあるもんね。」
という部分も好き。
社会にでると、経済的な悩みの方が重大だからね。
恋愛に、結婚相手の身内に・・・あと自分のことに。
・・・と続きます。

親が楽しみを与えるくれるとは思っていない姉弟が、
”自分たちの遊び探し”をしていて、
次第にまわりの友だちを巻き込んでいきます。

あっ構成が前出した『リ・セット』と同じだ。
キオスクとビミョウ(リセットのいじめられ役)が、
キオスクが自殺?したとき、ビミョウが転校するとき、
かたや今まで無視していた同級生、
かたや今までいじめていた同級生が
手のひらを返したように泣いたり、同情したりし始める。
それに違和感を感じる主人公。
 ”同情されると傷つく”ことを、
もっと知らなければいけないのだろうな。

自分のポジションや立ち位置、順位なんかが気になって、
友だちを選んだりすることが多い。
学校は戦いの場なんだろうから。
だから、立場の悪い子には近寄らなかったりする。
でも、何か特別なことがあると・・・。
そんな心理に釘をさしているのかな。

流れの中でしか生きていないから、
きっかけがないと考え方の違いそうな人間とは触れ合えない・・・
のも充分わかるけどね。
だからこそ、主人公達のたくましさがとてもまぶしく、愛おしい。
読んでよかった一冊!

わくわくした気持ちを我慢しない。
自分たちで遊びを作り出して、
退屈に負けない想像力が大事ね。
みんな一人ぼっちの宇宙のみなしごだから。
ときどき手を繋げる友だちがいるといいね。


『クレイジー・レディー! 』 [本]


クレイジー・レディー!

複雑なテーマのわりにすっきりと終着していたわ。
ワーキングプアどころか全然働き口のみつかん無い強烈ママと勉強がいまいちの主人公。
下町を思わせる骨太なつきあいが彼らを支えているし、
毒舌満載なので、一見過酷だけど軽妙に話が進むので嬉しい。
読む価値あり!
・・・と説明に煮詰まったので、福音館の担当者のコメントが遙かに
言いたいことを表現してくれてました。じゃよろしく。

★編集担当からのメッセージ
 昨今、アメリカという国は何かと評判がよくないですね。
冷戦後世界の“たったひとりの勝ち組”には、
どうも風当たりが強いようです。
だけどそこには、私たちと同じような「庶民」が、
毎日の暮らしをつむいでいるはず……。

  そこで本作品です。
ところは東部ボルチモア、「テンリー・ハイツ」と呼ばれる下町。
出てくる人出てくる人、なんだか私たちのまわりにもいる感じの
人間くさい顔ぶればかり。
悪口もあれば仲たがいもあり、でもここには、コミュニティ=「ご近所」が、
ちゃあんと成り立っているんですね。
そこに住んでいるごく普通の少年(というか、どちらかといえば出来のよくない、ダサいタイプ)が、
ハンディだらけの母子とつきあうようになって、
彼らのためにひと肌ぬいだり、
自分のこと家族のことを見つめ直したりしていく……
という物語。
  シリアスなテーマを含んでいるのに、
読み心地がとてもすっきりしているのは、
作者のストーリー・テリングの巧みさと、
生き生きした細部の描写が力になっているためでしょうね。

 なんとリアルで、生き生きとして、心温まる物語! 
成長を求めるひたむきさやコミュニティの底力に、
アメリカの「普通の人々」が持つすがすがしいパワーを感じます。
ラストはせつないけれど、読者の心には、
人の世や人生を肯定する熱い思いが満ちてくることでしょう。
http://www.fukuinkan.co.jp/detail_page/4-8340-0644-1.html


『NHK地球大紀行2』 [本]

第3集 残されていた原始の海~酸素は,地球誕生の時からあっただろうか。
オーストラリア西海岸などに取材し,
酸素がどのようにして誕生してきたのかが明らかに。

第4集 奇岩に潜む大気の謎~地球が誕生した時,
大気中の二酸化炭素量は今より多かった。
それがどのようにして今のようになったのか。
大気生成の謎を中国桂林などに取材する。
http://www.nhk.or.jp/nhk-archives/nhk-tokushu/library/library_tikyuu_daikikou.html

いや~壮大だわぁ。
平成2年は地球温暖化がまだ深刻ではなかったので、
壮大だぁ~で終わるところがよい。
やっぱ、数学もいいけど理科好き。
あっ理科教員免許持ってるんだった。
違う、それしかないんだ。最近おぽろ~

酸素の成り立ちなんて、
地球の営みの音まで聞こえてきそうよ。

二酸化炭素は熱帯の海で海水から放出され、
冷たい海では溶ける。
サンゴなどによって作られた石灰岩は陸となる。
石になり、大気になり・・・循環する二酸化炭素
二酸化炭素は、ゆったりとした地球のリズムの中で循環している。
~なんて書いてあるんすけど。のんきでよかよか。

誕生直後以降、海と海の生物によって減らされた二酸化炭素は、
人間の営みによって排出され続け、
温暖化によって、海は排出の方向に行き、
サンゴも白くなりその機能を無くしている。

人類はどこへ行こうというのか。
(NHKスペシャル調に重~く)

【二中の本】


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